内視鏡センターのご案内

内視鏡センター

内視鏡センターでは、上部消化管内視鏡検査、大腸内視鏡検査のFAX紹介を承っております。患者さんには初診日当日に内視鏡検査を速やかに受けていただけます。地域医療連携室までご相談ください。
吐血・下血などの救急患者に対しては消化器内科医・院内スタッフが総力を挙げて迅速に対応できる体制を整えております。消化管出血患者に対して休日・夜間を問わずいつでも受け入れ可能ですので病院代表(TEL:079-294-2251)までお問い合わせください。
(※患者さんからの直接のお電話、FAX申し込みはできません。近医を受診し当院への紹介を依頼してください。)

地域医療関係者の皆様へ

姫路赤十字病院は、平成30年2月、新治療棟を竣工しました。新治療棟内に内視鏡室を移設し、内視鏡センターを開設しました。専用の透視室を含め内視鏡ブースを増室、最新の診断・治療機器を整備、さらには患者さんに安静にしていただくためにゆったりとした空間を提供することができます。
センター化により消化器内科医がチームを組み、消化管内視鏡・膵胆道内視鏡診療を充実、質の高い医療を展開することができます。また消化管出血、化膿性胆管炎などの救急疾患に対応する体制を強化できました。
当院内科、消化器チームの歴史は長く、これまでも地域に貢献してまいりました。内視鏡センターを開設し、体制を強化したことで病院の総合力を発揮し、これからも地域医療に貢献できるものと確信しております。地域住民の方に、安全で良質な医療を実践しますので、ご協力をいただきますようお願いいたします。

スタッフ

森下 博文

第一消化器科部長

(兼)内視鏡センター長
(兼)地域医療連携副室長事務取扱

卒業年

S55

専門領域

消化器(消化管)

認定医・専門等資格名

FAX紹介様式 診療情報提供書

処置内容

消化管内視鏡
ESD(内視鏡的粘膜下層切開剥離術)は早期消化管癌の基本的治療になりました。当院でも2017年には食道と胃、大腸のESDを合計137件施行しました。私たちは鎮静法の工夫を行い、クリップ牽引法などの新しいテクニックを積極的に導入して、短時間に安全・安楽なESDを行うように心がけています。
また、ESD手技を応用して、一部の胃粘膜下腫瘍に対して、LECS(腹腔鏡・内視鏡合同手術)を外科医と共同して行い、現在までに8例の経験を持ちました(図1)。

図1 胃粘膜下腫瘍に対する腹腔鏡・内視鏡共同手術(LECS)

内視鏡医が内腔から切開→外科医が腹腔鏡下に摘除

LECSでは従来の腹腔鏡手術に比べて確実な病巣の摘除ができ、健常胃を広く残すことができる利点があります。 
小腸内視鏡は消化器内視鏡分野の新潮流です。カプセル小腸内視鏡やバルーン小腸内視鏡によって、今まで到達できなかった小腸の世界を内視鏡視することができるようになりました。当院では小腸内視鏡にも早くから取り組み、現在ではカプセル小腸内視鏡装置2台、バルーン小腸内視鏡を3台稼働させています。これらの機器を駆使して上部消化管/大腸内視鏡で出血源が不明である「原因不明の消化管出血患者(OGIB)」に対しても検査を行い、さらに内視鏡下止血術を行って、いままでのような外科手術を回避しています(図2)。

図2 OGIB患者に対する内視鏡診療

小腸カプセル内視鏡で 出血源の目安をつけて(左)
バルーン小腸内視鏡で出血源を同定・止血する(右)

また、従来は稀とされていた小腸腫瘍の内視鏡視と生検診断ができるようになり、当院での経験を学会報告しています。
膵胆道内視鏡診療
膵癌は固形癌の中では最も生命予後が悪い癌です。当院における新規膵癌患者数は年々増加しています(図3)。

図3 当院における新規膵癌患者数

膵癌は無症状であっても膵管内乳頭状粘液腫瘍(IPMN)患者から、あるいは糖尿病の新規発症や急な悪化、軽度のアミラーゼ上昇、エコーでの膵管拡張などをきっかけに発見されます。また、膵癌の家族歴や糖尿病自体が膵癌の重要なリスクで、当院ではこのような背景の患者をご紹介いただいて、膵小病変の描出能が最も高い超音波内視鏡(EUS)検査をできるだけ頻回に行い、小さな膵癌の発見に努めています。膵腫瘤性病変に対しては積極的に超音波内視鏡下吸引細胞診( E U S - F N A )を行い、精確な診断のもとに治療を行っています(図4)。

図4 EUS機器と、EUS-FNAで診断された膵神経内分泌腫瘍

胆道癌患者に対応するために、ボストンサイエンティフィック社のSpyGlassTM DSシステム(図5)を新たに導入しました。これは胆道内を直接内視鏡視し、胆管粘膜を簡便に直視下生検できる新しい胆道内視鏡システムです。胆道癌の水平方向への進展範囲を正確に診断することができ、手術方針の決定に大きく寄与します。

図5 ボストンサイエンティフィック社 SpyGlassTM DSシステム

総胆管結石性胆管炎に対して、当センターでは、いつでも緊急ERCP下治療を行える体制を整えています。また、三管合流部などに嵌頓した総胆管結石や肝内結石もSpyGlassTM DSシステムで直視下に電気水圧衝撃破砕装置(EHL)で砕石しています。
さらに、胃切除後や膵胆道癌術後患者の胆道疾患に対してもERCP専用のバルーン小腸内視鏡を用いて積極的に治療を行い(図6)、大掛かりな外科的手術を回避して侵襲の少ない内視鏡治療で完結することを目指しています。

図6 胃全摘後患者の総胆管結石に対するバルーン 小腸内視鏡を用いたERCP下採石

関連リンク

消化器内科

消化器外科