当院では、安全で良質な医療提供を行うため、医療技術向上による人材育成に加え、スタッフ全員で医療現場の継続な改善活動を行っております。
病院機能評価認定病院
「病院機能評価」とは、病院の医療の質を第三者機関として評価する制度です。
当院は平成14年から5年ごとに受審し、認定病院として継続して評価を頂いております。
クリニカルマイクロシステム「TQM改善活動」の取り組み
当院は2010年よりクリニカルマイクロシステムを用いた医療の質改善に取り組んでいます。クリニカルマイクロシステムとは、現場の最前線で働く人々が、患者さんやご家族とチームを組んで現場(マイクロシステム)の質改善をすることによって医療システム全体をボトムアップ型で改善しようとする手法です。
患者さんに良質な医療提供をするためには、医療現場の改善を継続的に行う必要があります。改善のスタートはまず現場を「知る」ことです。「知る」事で問題点を発見し、それを改善し続けることにより医療現場は改善されます。
その結果、最も喜ばれるのは患者さんです。この患者さんの喜びが私たち職員のやりがいにつながります。
2010年から取り組んできた改善活動ですが、トップダウンで活動を指示することなく、ボトムアップ型に最もこだわってきました。楽しそうに取り組むQCサークルの発表を聞くだけでも元気をもらいますが、他の職員も院内を「知る」ことにつながり波及効果が出ることも改善活動の成果です。
活動履歴
2009年度 | クリニカルマイクロシステムメソッドの紹介 |
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2010年度 | クリニカルマイクロシステム導入プロジェクト発足 |
2012年度 |
TQM推進部会発足 QC手法を用いた改善活動開始 |
2014年度 |
「VALUE BY DESIGN―価値改善に向けた医療システムをデザインする臨床マイクロシステムメソッド」監訳 2014年4月30日 第1版発行 |
2021年度 |
第22回 フォーラム「医療の改善活動」全国大会で初優秀賞受賞 ケモレンジャー「化学療法センターにおける治療開始前オリエンテーションの実施」 |
2022年度 |
TQM活動10年目 |
クリニカルマイクロシステム実践報告会
クリニカルマイクロシステム改善活動
医療従事者の負担軽減及び処遇改善の
取り組み
当院では医療従事者の負担軽減及び処遇改善のため、下記の項目について取り組みを行っております。
業務分担
- 各種チーム医療体制の充実(栄養サポートチーム、呼吸ケアチーム、褥瘡対策チーム、認知症ケアチーム、術後疼痛管理チーム 他)
- 入退院センターの業務拡充(入退院時にかかる説明業務の効率化業務分担)
- 輸血・静脈注射や抗がん剤投与の業務分担(院内認定看護師による注射等の実施)
- 退院前訪問や退院後訪問の実施(看護職による在宅療養支援)
- 多職種による外来・病棟業務の促進と連携(薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、看護補助者、医師事務作業補助者、事務)
- クリニカルパスの促進
- 看護師の特定行為実施
- 助産師外来、院内助産の拡大
- 初診時の予診(救急医療における受電・トリアージを含む)
- 薬剤師外来の設置
- 薬剤師による処方支援
- 多職種による外来指導の促進(看護師・薬剤師・管理栄養士)
- 放射線技師による検査補助
- 臨床検査技師による検査結果の確認と補助
- 臨床工学技士による医療機器の管理、手術前後における機械準備、術中管理の補助
- 医師事務作業補助者による診療記録への代行入力、診断書等の文書作成補助
- 医療事務作業補助者による外来診察補助、データ登録の実施
- 救急搬送同乗(看護師)
外来診療の適正化への取り組み
- 紹介、逆紹介率向上の推進
- 初診時選定療養費の算定
- 地域医療連携の強化
処遇改善
- 院内保育所の充実(24時間保育、病児保育)
- 産休育休制度、育児短時間勤務制度の充実
- 短時間正規雇用医師の活用
- 有給休暇や特別休暇の利用促進
- 当直業務にかかる勤務軽減(連続当直の禁止、当直勤務明けの勤務免除、日直勤務の代休取得)
- ワークライフバランスの推進
- 交替勤務制、複数主治医制、フレックスタイム制の導入
チーム医療活動の取り組み
当院では、患者さんの抱える多様な疾病に関する問題を迅速に効果的に解決するために、多職種で構成する専門チームの力を結集して治療やケアにあたっています。
チーム医療に関わるスタッフは、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、リハビリ、臨床検査技師、医療ソーシャルワーカーなどの専門的な知識・技術をもった専門職で構成しています。
安心して治療を受けていただくために患者さんやご家族のサポートに努めております。
臨床指標・病院指標
当院の診療実績、病院機能等の指標を掲載しています。継続的に医療の質の向上に役立てる指標となります。
臨床指標は、診療・ケアの状況を様々な指標にして数値化として示したものです。
病院指標は、診療実績や病院機能を数値化して示したものです。