こどもの血便・下血
こどもの血便・下血
こどもの血便について
うんちが赤い・黒い、うんちに血が混じるという症状で受診される方は非常に多いです。原因については、年齢、血便の状態を診ることでおおよそ見当がつくことが多いです。また腹痛や発熱、貧血などがある場合診断の助けとなります。
原因は?
肛門裂傷(切れ痔)
こどもの血便で一番頻度の高い病気です(ほとんどがこれです)。排便の時に肛門が切れて、便器に血がポタポタと落ちるといった症状で受診される方が多いです。便を柔らかくするお薬を飲んで、肛門が切れることを予防するのが一番です。また、肛門に塗る軟膏を使うこともあります。
若年性ポリープ
1歳前後以降に見られる大腸の良性ポリープです。大きいものだと2㎝をこえるものもあります。便に赤い血が付くといった症状で、基本的に腹痛は伴いません。診断・治療は大腸ファイバー検査になります 。ポリープが見つかった時は同時に大腸ファイバーで摘出します。基本的に再発や大腸がんとは関係なく、切除すれば治療は終了です。
胃十二指腸潰瘍
小学校中学年頃からまれに見られます。便が黒くなり、貧血で見つかることもあります。ヘリコバクターピロリ菌が原因のこともあり、その場合除菌治療を行います。しかしこどもの場合、原因が不明のこともあり、治療に難渋することもあります。診断は胃カメラになります。
炎症性腸疾患
潰瘍性大腸炎・クローン病などが相当します。中学生くらいによく見られ、血便・下痢・腹痛といった症状で発症します。難病のひとつに指定されており専門的な治療が必要な疾患です。疑われれば、大腸ファイバー検査をお勧めします。
*その他、こどもの血便・下血の原因は多岐にわたります。 小児の血便が見られるときは、診察・検査をお勧めします。
こどもの胃カメラ・大腸カメラ
当院では、消化器内科の協力のもと、新生児から消化管内視鏡検査が可能です。こどもにとって 内視鏡検査は、非常に怖いものです。ただ、病気の診断・治療にはどうしても必要な検査です。こどもの内視鏡検査は、できるだけ怖くないように麻酔科と協力して眠ってる間に検査・治療できる体制をとっております。こどもの消化管内視鏡検査についてお気軽にご相談ください。