生体検査課
生体検査とは医療機器を用い、体の器官の生理反応や機能を波形化、画像化し診療に情報を提供しています。当院は、日本超音波医学会認定 超音波検査士、日本臨床神経生理学会認定 専門技師など多数の資格を有する技師が検査に携わっています。
循環生理検査部門
急性心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患、心房細動をはじめとするあらゆる不整脈疾患、心不全、心筋症、心臓弁膜症、大動脈疾患、肺動脈血栓塞栓症、下肢静脈血栓症、悪性腫瘍を合併する循環器疾患など、心臓や血管の病気を心電計や超音波診断装置などを用いて検査します。
多数の資格を保持した専門的な技師が、各検査に携わっており、技師が積極的に医師へアドバイスを行い、診断の貢献を行っています。患者一人一人に丁寧な対応を心がけつつ、当検査課では定期的にカンファレンスを行い、学会や研修会にも積極的に参加し技術を磨いています。 超音波検査は第二超音波室として循環器疾患の超音波検査を集約的に検査をしています。患者ごとに、どういった疾患で悩まれているか、超音波検査で横断的に評価をしています。成人だけでなく、小児の先天性疾患、経食道心エコー、負荷心臓超音波検査など、更に高度な検査も実施しています。
また、地域の基幹病院として、循環器科だけでなく、がん患者、周産期、小児、膠原病など多岐にわたる循環器疾患を評価し治療へと繋げています。
心電図室
トレッドミル負荷試験
血圧脈波検査
心臓超音波検査
超音波検査部門
超音波検査部門では腹部領域や表在領域、胎児領域、小児領域など多数の検査を対象として検査しています。腹部領域では腹腔内にある臓器(肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓など)が検査対象となり、形態評価や腫瘍の存在診断を行っています。当院では、消化管など通常では超音波では評価が困難とされた領域も、専門的な資格、知識をもった技師のもと、臨床で活用され多くの消化管疾患の依頼がされています。
また、造影剤を使用して超音波検査の診断精度を上げており、全国的にも臨床活用を積極的に行っている施設です。日本超音波医学会認定指導医が在籍しており、専門的知識の指導のもと技術を磨き、診断へと活かされています。
他にも、がん拠点病院、周産期医療として、がん患者、胎児、小児科の依頼も多く、地域の基幹病院として多くの紹介をいただいています。
腹部超音波検査
関節超音波検査
甲状腺超音波検査
肝臓の造影超音波
神経生理検査部門
神経生理検査部門では、主に脳波検査、aABR(自動聴性脳幹反応)、肺機能検査などを行っています。
脳波検査とは、脳が活動する際の微弱な電気を機械で捕らえて脳の動きを調べる検査です。特にてんかんの診療には欠かせない検査であります。脳波の判読は医師が行い、てんかんに関わる異常波の有無、けいれんや意識障害の評価等、幅広く用いられます。検査技師は診療に有用な脳波を得られるよう様々な工夫を持って検査に取り組んでいます。睡眠時の状態を把握する必要がある際には、検査前日には睡眠制限をしていただきます。乳幼児の場合はお薬を飲んで眠りやすくして検査を始めます。
aABRは新生児・乳児の音に対する脳の反応を調べます。新生児期では気づくことの難しい聴覚障害の早期発見により、速やかに療育へと繋げることで、言語の遅れを最小限にすることができます。
肺機能検査は肺活量や一秒間にどれだけ吐き出せるかを測定します。測定された量や速さと波形を解析することにより、喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、間質性肺炎などの病態を把握することができます。
脳波計
aABR
肺機能計
使用機器
装置 | 名称 | 台数 |
---|---|---|
超音波診断装置 | Aplio、Xario、Vivid E95、LOGIQ E10 | 12 |
心電計 | FCP-8800 ECG-1550 |
5 |
エアロミル | STM-1250 | 1 |
血圧脈波検査装置 | VaSera VS-3000TE | 1 |
脳波計 | EEG-1260 EEG-1214 |
3 |
誘発電位検査装置 | MEB-9600 | 1 |
aABR | ネイタスアルゴ5 | 1 |
肺機能計 | スパイロシフト SP-770 COPD | 1 |
肺拡散能(DLco) | EasyOne Pro LAB | 1 |