Japanese Red Cross Coeirty
カテーテル(細い管)を太ももや手首、肘の動・静脈に挿入し造影剤を使用して脳、心臓、肝臓などの血管走行や腫瘍の分布を知り、血管の狭窄や閉塞を見つけるための検査です。
当院では血管造影検査だけでなくIVRにも力を入れています。
インターベンショナルラジオロジー (Interventional Radiology)の略であり、 「放射線診断技術の治療的応用」「血管内治療」「血管内手術」「低侵襲治療」「画像支援治療」もほぼ同義語として使われています。実際には、X線透視、血管造影、超音波、CTなどの画像を見ながら体内にカテーテル(細い管)を入れて治療を行います。
当院は平成30年3月に最新鋭で低被ばくの血管造影装置を2台導入しました。
一台は狭心症や心筋梗塞に対する冠動脈の治療や腎動脈、下肢動脈など末梢血管の治療を高精度で行なうことができます。また、もう一台では急性期脳梗塞に対する血栓回収や動脈瘤、頸動脈狭窄に対する検査・治療を行なったり、今後新たに心房細動などの不整脈疾患に対してのアブレーション治療も積極的に行います。
血管造影室では医師、看護師、臨床工学技士、診療放射線技師がチームを組み、それぞれ専門分野の知識・技能を発揮して、安全に検査・治療を受けられるよう努めています。
当院では平成23年6月にIVR-CT装置を導入しました。 IVR-CTは最先端の医療機器で血管撮影装置とCT装置を同室設置するだけでなく、血管内治療を安全かつ効率よく実施できる装置です。肝細胞癌の診断および治療時には特に力を発揮します。そしてより超選択的なアプローチが可能になりDSA画像(血管造影検査時にコンピューター処理により、造影剤注入前後の画像データを引き算し、骨などの不要な陰影を取り除いた画像)とCT断層像を組み合わせた3次元的情報のフュージョン、CT透視下による非血管系IVRのアプローチも可能です。
当院は平成30年3月に最新鋭の低被ばく装置、ハイブリッド手術室装置を導入しました。
ハイブリッド手術室とは、手術室に放射線透視装置を造設したもので、手術室と透視装置を統合したという意味でハイブリッドと呼ばれています。血管造影検査や3次元CT撮影などが可能な最新鋭の装置を採用しました。
心臓、血管、脳、内臓、骨などの疾患に対して、とても清潔な空間の中で極めて高い精度で手術を行なうことができます。
カテーテルから造影剤を注入して頸動脈や脳動脈を描出します。 脳動脈瘤、脳梗塞、頸動脈狭窄等の血管性病変を診断し、動脈瘤に対するコイル塞栓術や頸動脈狭窄の血管形成術等、様々な血管内治療を行っています。
心臓を栄養している冠状動脈という血管にカテーテルを入れて検査します。狭心症や心筋梗塞などで狭小化した血管をバルーンで膨らませ、ステントなどを血管内に留置して治療します。
カテーテルアブレーションとは、カテーテルという細い管を血管から心臓に入れて、不整脈の原因となる電気回路を遮断する治療法です。低侵襲であるため身体への負担が少なく、動悸、息切れ、疲労などの不快な症状が緩和・消失します。
肝細胞癌の治療に対してスタンダードな動脈塞栓療法や化学塞栓療法などを施行しています。また、外傷後の出血に対する塞栓療法や婦人科系の悪性腫瘍に対する抗がん剤の動注療法なども施行しています。