病院のご案内

院長ご挨拶

姫路赤十字病院は明治41年(1908年)に創立し、今年で109年を迎えます。これも地域の皆さまに愛され、ともに地域医療を支えてきたからにほかなりません。今までの医療は救命、延命、治癒、社会復帰を前提とした『病院完結型』の医療でありました。これから日本社会は世界に類を見ない少子高齢社会を迎えます。住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、行政や医師会を中心に各医療機関、介護施設、福祉施設等がお互い連携をし、地域全体で治し支える『地域完結型』の医療と介護、いわゆるより良い地域包括ケアシステムを構築することが重要となります。姫路赤十字病院はこの地域で高度急性期・急性期の機能を担うため、これまで様々な取り組みを行ってきました。その結果昨年4月、医療機関群Ⅱ群病院に選定され、大学病院に準じる機能を備えた病院と評価を受けました。この機能を生かし、これからも地域医療にさらに積極的に取り組み、皆さまとともに医療を支えていきます。

 

 

 

地域医療支援病院として

当院は地域医療支援病院の機能を備えており、患者さんに質の高い医療を提供することを目的とし、医療機関との機能・役割分担を積極的に進めています。機能・役割分担とは、はじめての診療や健康相談、慢性期の継続的な病気は診療所(地域のかかりつけ医)に診てもらい、入院が必要な場合や、より専門的な治療(手術・検査など)については病院が受け持つことを言います。各医療機関が役割に応じて協働することにより、患者さんに最適な医療を提供する仕組みを医療連携といいますが、医療機関と緊密な連携を図り、紹介患者さんの迅速な受け入れや、退院に向けての支援を円滑にするため、地域医療連携室を設置して対応しております。患者さんを中心に各医療機関と密な連携を取り、当院の果たす役割を充実してまいります。

地域がん診療拠点病院として

当院は地域がん診療拠点病院としてがん治療水準の向上に努めるとともに、緩和ケアの充実、在宅医療の支援、がん患者・家族等に対する相談支援、がんに関する各種情報の収集・提供等の機能を備え、地域におけるがん医療の充実に努めています。 これから呼吸器疾患の増加が予測され、2015年8月に呼吸器内科、2016年4月より呼吸器外科を開設し、肺がんの患者さんにより良い医療を提供する体制を整えました。 また癌の治療として、手術療法、放射線療法と並んで重要である化学療法をさらに充実するため、専従のがん薬物療法専門医によるがん化学療法センターを開設しています。

総合周産期母子医療センターとして

姫路市を中心とする中播磨・西播磨の周産期医療の中核として、ハイリスク妊産婦の救急受け入れやハイリスク分娩の対応のほか、小児救急などの急性疾患の患者さんを当院が一手に引き受け、365日24時間体制で診療しております。また慢性疾患、ハイリスク新生児など小児疾患の患者さんを幅広く受け入れています。機能充実のためMFICU(母体・胎児集中治療室)を設置し、地域の皆さまに安全で良質な医療を提供しています。この実績が認められ中・西播磨医療圏で唯一の総合周産期母子医療センターの認可を受けました。これからも責任ある病院としてさらなる貢献をしていきます。 

脳・心臓血管センターの開設について

高齢化が進むにつれ脳・心血管系の合併症を伴った患者さんが当院でも増えています。2014年4月より脳・心臓血管センターを開設し、合併症を持たれた患者さんにも当院で安心して治療を受けていただけるように病院内の体制を強化しました。またこれらの疾患の救急体制も充実するため、循環器内科、脳外科、さらには心臓血管外科がチームとなって対応する体制を整えております。総合病院としての総合力をさらに発揮することにより地域の皆さまに安心の医療が提供できると考えます。

高度医療について

安全で良質な医療を提供することを病院理念として体制を整えていますが、最新の医療機器整備は必要条件です。手術支援ロボット(ダ・ヴィンチ)を中・西播磨では唯一導入し、現在泌尿器科前立腺、腎臓手術で順調に稼働しています。また女性で最も多い癌は乳がんですが、乳がんの診断を飛躍的に向上させるために、トモシンセシス機能を備えた最新乳房撮影装置を導入しています。地域住民に低侵襲で最新医療を提供しております。

入退院センター

2016年に入退院センターをリニューアルしました。ここでは手術などで入院が決まった患者さんに安全に安心して手術ができるように、手術に必要な患者さんの身体的・精神的・社会的なリスクの情報をとり、入院前から退院に向けて問題解決に取り組んでいます。そして手術に必要な術前検査を患者さんの身体状況により、医師、看護師、薬剤師、栄養士、リハビリ療法士、事務など多職種連携のもと協働して支援し、安心して入院・手術にのぞみ、早期退院を目指して行く役割を担っています。

人材育成・研修について

病院理念である「心のかよう安全で良質な医療」を実践するには、人材育成・研修は重要です。これまでも教育研修推進室を中心に人材育成活動をしてきました。大学病院で研修に使用しているような高度な機能を備えたシミュレーターを整備することができ、これを機に良質な医療を提供するため、日々研鑽を積んでいます。 平成16年に初期臨床研修制度が始まりましたが、臨床研修指定病院としてこれまで多くの研修医を育てて世に送り出しています。若い先生方に来ていただくことは地域の活性化につながります。医師数を確保することは地域の大きな課題ですが、初期臨床研修医の定数を10名より14名に増員許可を得ることができました。少しでも地域に貢献できればと考えています。

赤十字社職員であること

姫路赤十字病院は中播磨・西播磨の地域にあり、歴史ある病院です。先人たちが築きあげてこられた功績により地域の皆様から信頼され、愛されてきた病院です。また赤十字社の理念は「人道」ですが、赤十字社職員として襟を正し、「人道」を理解し実践します。  2011年の東日本大震災での赤十字の災害救護活動は皆様に応援いただきました。昨年は熊本地震でいち早くDMAT1班、救護班8班延べ人数252名(心のケア20名)、派遣看護師延べ人数201名を派遣し活動に当たりました。近い将来、東南海地震が危惧されています。常時救護班を6班(心のケア要員を配属)、DMAT 3チーム体制を備えており、普段より訓練を積み重ね、災害発生時には力を発揮し、地域に対して責任を果たします。また国際支援活動にも積極的に参加しており、昨年はヨルダン、ハイチで当院職員が国際支援活動をしました。

これから迎える少子・高齢社会では総合力をもった医療機関の必要性はますます高くなります。機能を充実・維持し、いわゆる総合病院、医療機関群Ⅱ群病院としての力を発揮し地域医療に貢献いたします。

2017年4月1日   姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三
院長徒然日誌