2022年度入職 Gさん
2024年3月21日
初期研修医2年目のGと申します。 この度、第45回日本肝臓学会西部会において若手医師に贈られる若手症例報告奨励賞をいただきましたので、ご報告させていただきます。
私は今回で学会発表が2回目で、1回目の時は学会発表に関して何も分からない状態でのスタートとなりましたが、指導医に学会発表に関する本当に基礎的なところからご指導いただきました。その際の経験をもとに今回も学会発表に向けて抄録作成、スライド作成、文献検索など準備をしてきました。
2回目の発表でしたが、それでも不安は大きく、指導医をはじめとし予演会でも多くの先生からご指摘・アドバイスをいただき何とか学会に向けての準備を整えていくことができました。
いよいよ学会本番ですが、恥ずかしいことに私はカンピロバクター腸炎に罹患してしまい、1時間に1回以上の頻度で腹痛・下痢に襲われ夜もまともに寝ることができないという最悪のコンディションで当日を迎えてしましました。当日には粘血便まで出始めたのでかなり重症でした。当日は指導医から代わりに発表することを提案していただきましたが、せっかくここまで多くの方の手を借りながら準備してきたということもあり、発表まで自分でやり切りたいという思いで、何とか会場までたどり着いて無事発表を終えることができました。また、若手奨励賞もいただくことができて最後まで頑張ってよかったと思いました。これもひとえに、会場でサポートしてくださった指導医や姫路日赤消化器・肝臓内科の若手の先生方のおかげだと思っております。
学会発表にあたっては、大変興味深く貴重な症例をくださった指導医の先生をはじめ通常業務で大変お忙しい中、消化器・肝臓内科の先生方が総力を挙げて抄録の書き方から、スライド作成や発表練習まで手厚く未熟な私をサポートしてくださり、本番に向けて周到に準備できたおかげです。そのため、体調を崩してしまいましたが本番においても緊張しすぎることもなく、無事に終えることができました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
来年から私は姫路日赤の消化器・肝臓内科で専攻医として働きますが、今回このような賞をいただけたことは、今後の医者人生においての励みになるとともに、より一層身が引き締まる思いであります。今後も慢心することなく精進していきたいと思います。
最後に学生の皆様、姫路日赤は臨床だけでなく、学会発表や論文作成というアカデミックなことにも熱意があれば挑戦させていただける病院です。初期研修医のうちに学会発表をするというのはとても貴重で有り難い経験となります。ぜひ初期研修先に考えてみてはいかかでしょうか。
今回の指導医 多田先生よりコメント
2023年12月7日、8日に京都市で開催された、第45回日本肝臓学会西部会の若手セッションにおいて、初期研修医のG先生が「Stevens-Johnson症候群に伴うVanishing bile duct syndromeの1例」と題した演題で優秀演題賞を受賞されたことを心よりお祝い申し上げます。
先生は比較的稀な疾患を発症したこの患者さんの治療経過や肝生検から得られた病理所見を詳細にスライドで提示し、それに加えて文献的な考察を織り交ぜ、会場の参加者に貴重な知見を提供されました。質疑応答においても、先生は的確かつ丁寧に答え、十分なディスカッションが行われました。実際、私は会場で発表そしてディスカッションを聴いていましたが、しっかりとディスカッションで答える彼の姿に本当に感動したのを今でも覚えています。これらの経験は、先生が今後、消化器内科医としての道を歩む上で貴重なものとなることでしょう。
G先生、本当におめでとうございます。
内科 肝臓内科部長 多田 俊史