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世界赤十字デー ~何があっても立ち止まらない

 

5月は赤十字月間です。そして、5月8日は世界赤十字デーでした。

世界赤十字デーレッドライトプロジェクトとして富岡製糸場や五稜郭タワーなど各地でレッドクロスが浮かび上がりました。

昨年は、兵庫県でも人と防災未来センターの外壁に赤十字のマークが浮かびあがり、新型コロナウイルスの治療の携わる医療関係者を表す青色のライトアップと交互に壁面を照らして神戸新聞のニュースにもなっていました。

今日は、日本赤十字社ホームページからの紹介です。

 https://youtu.be/k0IkcvgQI5o

 

「困っている人に手を差し伸べたいけれど、一人では手に負えないのではないか、、、」という悩みは、きっと誰しも抱いたことがあるのではないでしょうか。19世紀中頃のヨーロッパでは、誰しもが戦争に巻き込まれ、自分自身や家族、友人が戦争によって傷つき、命を失う可能性がありました。戦争で怪我をした兵士を見て、彼らを愛する家族が故郷で心配していることを想い、心を痛める人々がいましたが、インターネットなどのない時代、そんな想いを持っているのは自分だけではないか、と声をあげることを諦め沈黙する人が多かったのです。歴史は、勇気ある声をきっかけに、人々の“救いたい”という気持ちが結集することを待っていました。

 

 1859年、農業開拓事業を手がけていたスイスの若きビジネスマンが、イタリアのソルフェリーノの戦場で、4万人にのぼる死傷者を目の当たりにした時、「傷ついた兵士はもはや兵士ではない、人間である。人間同士としてその尊い生命は救われなければならない」との信念を抱きました。そして、地元の住民達ともに負傷した兵士を懸命に救助しました。スイスに戻った彼は、戦争の悲惨さと無償で救助する思いの尊さを訴えるために、著書『ソルフェリーノの思い出』を出版。戦場の負傷者と病人は敵味方の差別なく救護すること、そのための救護団体を平時から各国に組織すること、この目的のために国際的な条約を締結しておくことの必要性を説き、その実現のために奔走しました。そうして設立された組織が、150年以上経った今も世界中で活動を展開している赤十字で、このビジネスマンが創立者のアンリー・デュナンです。5月8日はアンリー・デュナンの誕生日にちなんで、誰かを救うために行動を呼びかける「世界赤十字デー」としています。

 

 アンリー・デュナンは、お金ではなく、人の命を救うことにやり甲斐を見出すことができる人々こそ世界を救う、と考えました。危機の時には、どこにでもいる私たちのような人々が、困っている人々に手を差し伸べ、政治的立場、人種、経済力の区別なく支え合うことが大事だということはどの時代にも通じるものです。今年、国際赤十字は、世界赤十字デーのテーマを「何があっても立ち止まらない(unstoppable)」としました。新型コロナウイルス感染症の蔓延、人種差別、政治的立場の違いによる争いなど、人類には大きな困難が立ちはだかっていますが、“支援を必要とする人びとを救うために私たちは決して屈しない、立ち止まることはない”、という強い決意がこめられています。

 

世界は広く、見えないことが多くありますが、時間は平等、一秒たりとも止まらず、人々はその環境下で一生懸命にいのちの灯を輝かせようとしています。

今、私達にできることを考えて行動していきましょう。