救護看護婦像への献花・黙祷 -終戦から75年-
2020.08.15
今日で第二次世界大戦終戦より75年が経ちました。
毎年、病院の救護看護婦像に献花・黙祷を捧げるのが病院行事となっています。先人の偉業を称えるとともに志半ばで殉職された諸姉の思いに心を馳せ、世界の平和のため、赤十字精神を実践する誓いの言葉を学校長兼病院長が語られました。
第二次世界大戦時、日本各地から赤十字看護婦が、極寒の地や赤道直下の極暑地で、し烈な戦火の中「人道」の精神を抱き、負傷者の救護活動に従事しました。
日本赤十字社兵庫県支部からも20班、812名が派遣されましたが、そのうち戦時救護で28名の方々が殉職されています。
諸姉の方々が大切にした「人間の生命は尊重されなければならない。苦しんでいる者は、敵味方の別なく救われなければならない」という「人道」こそが赤十字看護の基本となる考え方です。
今は平時の中で「人道」を基本とした医療事業を行っていますが、今回のようにCOVID-19という感染症との闘いや豪雨や水害等の災害に対しても「人道」の考えを基軸とした赤十字看護師としての行動が期待されています。
もう戦時体験を教えていただく「語り部」がどんどん減少しており、私たちは忘れてはいけないことを自分たちから見つけて理解していく必要があります。
救護看護婦像の凛としたまなざしや差し伸べる手などから、私たちは赤十字看護師として進む方向性を示されていることを感じ取って前進しています。
近くに戦争を経験されている方がいらっしゃれば、終戦75年を迎えた今日、ゆっくりお話を聴かせていただいてはいかがでしょうか?