看護学校からのお知らせ

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学校長式辞 入学式

                                   

 本日は新入学生の皆様、入学誠におめでとうございます。心から歓迎いたします。また保護者の方々もさぞお喜びのことと思います。お祝いを申し上げます。

 通常であれば華やかに入学式を執り行うのでありますが、依然続くコロナ禍の状況下ですので安全を第一と考え本日の形式とさせていただきました。ご理解のほどお願いいたします。尚、式典の様子はビデオ録画されており、ご参加できなかった保護者の方々にも観ていただけるようにしております。

 また、本日は年度初めの大変な時期にもかかわらず清元秀泰姫路市長、大久保博章日本赤十字社兵庫県支部局長にご列席いただいています。誠に有難うございます。学生・職員を代表してお礼申し上げます。

 さて、みなさんはこれから看護師を目指して学ぶことになりますが、赤十字社の看護学校で学ぶという自覚を持っていただきたいと思います。

 赤十字には基本7原則があります。この7原則を基にして、その上で看護学を教育しています。7原則とは人道、公平、中立、独立、奉仕、単一そして世界性です。そのなかでも人道を最も大切にしています。本校ではこの理念のもとに、みなさんが活動できるように育成しています。病気や障害、災害などに遭遇した人たちの苦しみを和らげ、どのような状況にあっても人間性を守るために行動しようと努力し続けること、それが赤十字の「人道」の理念です。学校生活の中でこの事を学んでいただければと思います。この人道の考え方は、皆様のこれからの人生の中で、特に看護師として仕事をする上で如何に大切であるかきっと理解する時がくると思います。

 今の医療現場は、めまぐるしく進歩し、看護の役割が広がり、看護師に求められる事も多岐にわたるようになってきています。そして、看護師だけでなく、医師、技師、薬剤師など多くの専門家が多職種連携で情報共有をしながら、それぞれの専門領域を生かしながら役割をはたしていくチーム医療が主体になってきています。なかでも患者さんを支える看護師の役割は重要です。看護師は専門知識、高度な技術、そして人を思いやる心のやさしさの3つの要素が不可欠です。また、患者さんへの対応、そして共にチーム医療を行っていく他職種のメンバーとの情報共有において必要なコミュニケーション力も非常に重要な要素です。コミュニケーションの始まりは朝の挨拶からです。先生、クラスメートとみんなで元気な挨拶を交わしてください。

 クラスメートとは初めて顔を合わせた人たちが多いのではないかと思います。この出会いも人生において一つの縁というか運命的なものです。これから友達になって親しくなって、楽しいこと、勉強のことで助け合ったり、苦労を分かち合う間柄になっていくわけです。この出会いを大事にして友情を育んでいってください。さらに、この関係は学生生活3年間だけではないことが多いです。みなさんのうち約9割の人たちが隣の姫路赤十字病院に就職します。今のクラスメートとの友達関係は看護師になってからも続くことになります。先輩のクラス、将来的には後輩のクラスも同様です。いわゆる同じ釜の飯を食った間柄というのは強い絆で結ばれていくものです。学生時代からの知り合いというのは将来的にも非常に心強い心の支えになるものです。学生の本文である勉強は言うまでもありませんが、支え合える友達を作って、そしてその関係を大事にしてください。

 皆さんの年頃は多感で色々な悩みを抱えることもあるかもしれません。そういう時は一人で抱えこまずに友達に相談してください。そしてどうしても困った場合には遠慮なく先生に相談してください。副学校長の坂本先生はじめ先生方、事務スタッフの方々は、みなさん親身になってあなた方のことを考えてくださいます。どうぞ頼りにしてください。

 現在はコロナ禍で色々な活動規制もあり、学生時代も今までよりも過ごしにくいということは新聞やニュースで聴いてご存知だと思います。しかしnegativeに捉えるだけでなく、日本の動き、世界の情勢などを見据えてみなさんが将来的に医療人としてどのようなことを知って、どのように対応していけば良いのかを考えて欲しいと思います。本校での生活が人生において掛け替えのないものになることを願いご挨拶とさせていただきます。本日はおめでとうございます。

姫路赤十字看護専門学校   学校長 岡田 裕之