sさん
入職年 | 2004年 |
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部署 | ER |
資格
- 救急看護認定看護師
- 特定行為研修修了
取得した特定行為区分
- 呼吸器(長期呼吸療法に係るもの)関連:気管カニューレの交換
- 栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連:持続点滴中の高カロリー輸液の投与量調整、脱水症状に対する輸液による補正
- 感染に係る薬剤投与関連:感染兆候がある者に対する薬剤の臨時の投与
- 血糖コントロールに係る薬剤投与関連:インスリンの投与量調整
- 日本DMAT隊員
- 日本救急医学会認定ICLSインストラクター
スタッフ自身のストーリー
看護師になったきっかけは、阪神淡路大震災で、被災した地域で救護活動にあたる赤十字の救護班の映像を見たことと、高校の同級生を交通事故で亡くした経験から、救急現場での看護に興味を持ち、将来的に救急看護認定看護師になる夢を持って就職しました。
1年目は一般病棟に配属されましたが、教科書に書いていない仕事のノウハウや知識・技術については、当時の先輩から教えて頂き、看護力を磨きながら資格の取得のために自己学習を重ねました。一般病棟に配属の2年目からは、救急外来で業務したいという希望が通り、月に何度か救急外来での業務を経験させてもらえることになりました。その勤務時に、急性心筋梗塞疑いの重症な患者さんを担当しました。
患者さんはすぐに緊急冠動脈造影検査に向かうことになりましたが、搬送直後から意識清明なものの顔色が悪く、じっとりとした汗をかいていました。治療室へ向かう前に、いつも短時間でも家族と面会する時間を設けるのですが、この時は、妻が「またすぐに会えるなら…いいです。」と面会を希望されませんでした。そのため、面会を無理に進めませんでした。ところが、狭窄部位を確認した直後に致死的不整脈を併発し、体外補助循環や人工呼吸器を装着してICUに入室することになったため、検査終了時には生命維持装置が多数装着され、薬で眠っているため話すことはできませんでした。妻は、その姿を見て、面会しなかったことを後悔している姿を目にしました。当時の私は十二誘導心電図の変化から、梗塞部位を予測することができなかったため、患者の病状を正しく評価出来きませんでした。術後は、順調に回復し、リハビリを経た上で、無事に退院することができましたが、この経験をしたことで、救急医療に関する研修や講習には積極的に参加し、より学習を深めるようになりました。救急の現場では限られた時間の中で、患者や家族の心理・社会的危機を理解し、多職種との架け橋となりながら、看護を提供していく事が求められます。救命の為に業務だけが優先されるだけではなく、重症化させない為の観察や問題の優先順位を迅速に判断することができるようになりたいと思い、キャリアアップに進みました。看護部は個人のキャリアアップに協力的で金銭面のサポートもしてくれました。
他にも、東日本大震災のような災害時に被災地へ出向き災害活動を実践させてもらい、院内での救急医療領域に置ける教育にも携わることで、救急看護や災害看護について自己学習を進められました。
今後は、今まで習得してきた知識と技術を、理論的根拠でより確かなものとし、年齢や地域・病態に応じた迅速な判断と効果的で安全な全身管理技術を提供しつつ、危機的状況にある患者や家族の医療ニーズに沿った早期介入と支援ができるよう救急看護認定看護師や特定看護師としての活動を深めながら実践を積んでいきたいと思っています。
入職を考えている皆様にメッセージ
実習は厳しかったのを覚えていますが、「当院で看護師になれは、どこに行っても恥ずかしくない立派な看護師になれますよ。」といわれたことで、就職先に選びました。私は現在、救急病棟で働いていますが、職場の雰囲気は明るく、皆で仲良く働いています。スタッフは努力家が多く、わからないことは互いに教え合い、問題点は話し合って改善へ向けて取り組んでいます。学習や努力が必要ですがやりがいはすごくあります。困った時は、皆で助け合いながら、協力的に働いてくれますので、入職はぜひ当院で!