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「第49回フローレンス・ナイチンゲール記章」を
姫路赤十字病院 髙原美貴 看護副部長が受章しました

令和5年7月27日(木)に「第49回フローレンス・ナイチンゲール記章」の授与式が東京で行われ、当院職員の髙原 美貴(たかはら みき)看護副部長が受章しました。



日本赤十字社名誉総裁である雅子皇后陛下より記章を授与
(提供:日本赤十字社)

 フローレンス・ナイチンゲール記章は、1907年にロンドン(英)で開催された第8回赤十字国際会議および1912年にワシントン(米)で開催された第9回赤十字国際会議の決議により、各国赤十字社からの寄付によって『フローレンス・ナイチンゲール基金』が設立され、看護の質向上に貢献したフローレンス・ナイチンゲールの生涯と活動において示された精神を称え『フローレンス・ナイチンゲール記章』創設しました。各国赤十字社・赤新月社は、資格要件を満たす候補者を赤十字国際委員会(International Committee of the Red Cross:ICRC)あて推薦し、ICRCは各国から集まった候補者について審議・選考を行い、2年に1度、フローレンス・ナイチンゲールの生誕記念日である5月12日に受章者を決定しており、傷病者の看護の向上に貢献し、ヒューマニティ(人道)の精神をもとに、近代看護の礎を築いた女史の偉大かつ崇高なる業績を永遠に記念し、看護活動に顕著な功績を果たした者を顕彰することとされております。



髙原 美貴(たかはら みき)看護副部長

 髙原さんは、1999年にスーダン紛争犠牲者救援活動に携わって以来、これまでに11か国17回の国際救援活動を経験。また、日本各地で発生した災害でも多くの救護活動に従事したほか、2020年の新型コロナウイルス感染症患者の増加にあっては、地元行政や関係機関と連携して感染制御のための宿泊療養体制を構築しました。


 髙原さんは、被災地に赴いた際に、まず現地アセスメントを行い、現場のニーズを多方面から情報収集し全体像を把握することを第一に取り組んでおり、さらに救援者とはいつか撤退するものであることを踏まえ、被災地の人々の価値観を尊重するとともに、現地の人々がこれまで大切にしてきた文化を守りつつ、持続可能な方法で被災地の人々の生活が保障されるよう関係機関との連携や調整・交渉を行う思考や実践力を発揮してきました。このような姿勢と行動力は、様々な国際救援活動での経験と知識に基づくものであり、共に活動する他者にとっては良い模範となりました。


 また、2002年に参加したアフガニスタン紛争犠牲者救援では、現地バーミヤンのイスラム教徒の信仰心を大切にし、地雷により損傷を受けた遺体を「整体※」して家族に引き渡す技術を病院スタッフに教授。日本赤十字社の「整体」は亡くなられた方とその家族の心情に寄り添う活動として行われてきましたが、髙原さんは日本と異なる海外の地においても、自身の経験を踏まえつつ宗教や文化を尊重した人道を実現しました。


 多年にわたる活動を行い、世界の多くの人々の生命と健康の保持増進に対し、チームリーダーや代表として組織運営に貢献した功績が認められ、この度受章となりました。


※「整体」とは、1985年に発生した520名が亡くなった航空機墜落事故の際に、故人の体形を遺族から聞き取り、その場にある資材を利用して、「損傷のひどい遺体を生前の姿にできるだけ似せて整復する方法」として、日本赤十字社の看護師が救護活動として実施したものです。


(国際救護活動中の様子)

 現在、中東人道危機救援事業の保健コーディネーターとしてシリアに派遣され活動を行っていますが、シリアから一時帰国して7月27日(木)フローレンス・ナイチンゲール記章授与式に出席し、授与式では、日本赤十字社名誉総裁 雅子皇后陛下より記章が贈られました。


フローレンス・ナイチンゲール記章

フローレンス・ナイチンゲール章記



7月31日(月)姫路赤十字病院にて職員向けに記念講演会を開催しました。講演会を先立ち髙原さんのこれまでの活動について大勢の取材報道機関より取材を受けました。



(取材の様子)

 髙原さんは、講演会で、これまでの国際救援活動について振り返ると共に、国際救援活動では「異文化を理解すること。予防も支援すること。そして持続可能な支援をすること。」が大事、「国際救援活動は特別なことじゃない。「看護」「人道」の延長線上にある当たり前のこと。」だと語りました。


 最後に「日本赤十字社の国際救援は「命を救う・生活を支える・人を育む」の3つの領域で活動しています。私は、このすべての領域で、世界中の仲間と「苦しんでいる人を救いたい」という思いを結集して活動してきました。仲間やこれまで現地で出会った人たちと共にこの受章を喜びたいと思います。」と、参加した職員・看護学生だけでなく共に活動した仲間や現地の人々との出会いに感謝し、受章の喜びを分かち合いました。



(職員向け記念講演会)

現在、高原看護副部長は、今までの国内外での経験を活かしながら、国際赤十字・赤新月社連盟の保健医療コーディネーターとして、シリアで約1年間活動する予定です。



(シリアへ再出発の様子)