Japanese Red Cross Coeirty
関節リウマチ(RA)は、関節や肺に炎症をおこす、免疫の病気です。膠原病(こうげんびょう)のなかで一番患者数が多く、日本に60-100 万人、姫路市には2500-5000人おられます。
関節リウマチは、自然になおることはないので、診断されれば、「抗リウマチ薬」による治療が必要です。抗リウマチ薬は、免疫の異常が関節に炎症をおこす経路をおさえ、痛みをなくし、関節がこわれないようにする薬です。治療によって、日常生活と生活の質をとりもどすことが目標です。
現在、関節リウマチの治療は、「メトトレキサート(MTX)」が第一選択薬です。この薬を安全に有効に使うことが出発点となります。そのための当科オリジナルのPDFパンフレットを作成しましたので、ダウンロードの上、ご活用ください(MTXパンフレット)。
MTXが十分に効かなかった方に対して、最近では、リウマチの炎症や関節破壊に直結する分子をおさえるよう設計された、生物学的製剤やJAK阻害剤が広く使われるようになりました。とてもよく効く薬です。しかし、よく効く薬は、副作用も多く、薬剤費も高いので、薬を安全に使うための注意点を、よく勉強していただく必要があります。
この度、外来での病気の説明や抗リウマチ薬の説明を補足するために、患者さんとご家族向けに、電子書籍「関節リウマチとのつきあいかた~もとどおりの生活にもどるために~」を執筆しました(amazon kindle, 2023年3月)。これからの治療に役立つ情報がありますので、あわせてご活用ください。
私たちは、地域のすべての患者さんが適切な時期に適切な治療をうけられることを目標としています。初期治療にて病状が安定すれば、患者さんの状況に応じて、「専門クリニック」や「リウマチ診療の経験あるかかりつけ医」に逆紹介しています。ご協力よろしくお願いします。