院長徒然日記

院長徒然日記

No.221 令和3年を振り返る

 しばらく日記の間が空いてしまいました。師走とはよく言ったもので、今年の12月は対応すること、出張、原稿書きなど何かと忙しくしておりました。 令和3年もあと少しを残すばかりとなりましたので、この一年を病院と私事に分けて振り返ってみます。どちらにしてもコロナ禍を外して振り返ることはできません。

 先ず病院を振り返ります。昨年末からの感染者の多発、病床の逼迫、連日のように保健所から入院要請、これらに明け暮れる年で始まりました。病床のやりくりも大変でしたが、感染病棟で対応してくれる看護師さんはじめ多職種の職員は体力的にも精神的にも大変な日々を過ごしました。直接感染者と接触しない一般病棟、外来部門、検査部門やあらゆる部署で仕事をしている職員も、病院内クラスターを発生させない、自らも感染しないを目標に自粛生活から始まる年となりました。
 3月になるとワクチン接種で忙しい日々が続きました。予防につながる期待があり、忙しい中でも少し明るい出口が見えたようにも思われました。しかし8月になると第5波に見舞われ、病院は大変厳しい日々が続きました。わたしたちの病院は小児そして妊産婦の感染者を中心に対応することになりました。お産を控えた妊産婦の加療は、世間ではあまり知られていませんが、1人の妊産婦に対応するには、通常の患者さんに比べて数倍の専門的な職員が関わる必要があります。周産期に関わる産婦人科医、小児科医、麻酔科医、助産師など多くの職員が大変な思いをして仕事をしてくださいました。しかしながら明るいこともありました。コロナの治療法がある程度共有化され、また抗体カクテル療法など治療効果の高い治療薬を一般病院でも使える事ができるようになりました。今後はブースターワクチンも始まり、予防効果、重症化予防にも期待したいと思います。
 3月には定年退職された職員の送別会、4月には新入職員の歓迎会、地域医療関係者との懇話会、8月には病院挙げてのビール会、秋の職員旅行など、職員挙げての病院行事を例年開催しています。しかし今年はコロナ禍にあり全て中止せざるを得ず、職員の懇親、ストレス発散の機会が奪われる年となりました。

 私事では院長として定期的に行われる会合では対面形式が中止となり、WEB開催になりました。全国には91の赤十字病院があり、3月・4月で10数名の院長先生が替わられます。しかしここ2年は一同に会することはなく、新任の院長先生と挨拶さえ交しておりません。また研修会、その後の懇親会も全て中止となりました。日本病院会はじめ病院運営に関した会合も全て中止となりました。このような会は議事内容そのものも大事ですが、それと同様普段会わない人と直接意見交換することによって自分が成長する貴重な時間でもあります。この貴重な機会が得られず大変残念な年となりました。また大好きなゴルフ、スポーツジムなど個人的な趣味も全くする事ができず、ストレスが蓄積される年でもありました。

 思いつくままに令和3年を振り返ってみました。まだまだ様々なことがありましたが、総括するなら、コロナ禍により、医療従事者としての使命感もあり、自粛が前面に出て、ストレスが蓄積するものの発散する機会も減り、成長する機会も奪われる1年でありました。病院職員には医療従事者として職務を果たしてくれたことに感謝、感謝の年でした。つらい年ではありましたが、患者の生命を守る目的のために、職員が共に働いたことにより絆が深まればと思います。  明るいことはコロナに対して色々な予防、治療法の見通しが出来つつあることです。今はオミクロン株がどのようになるか心配されます。来年こそはコロナ禍が収束し、良い年でありますように。

2021年 12月 20日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三