循環器内科

循環器内科

診療方針

循環器内科では、心臓、動脈及び静脈の病気を診ています。
心臓から送り出された(拍出された)血液が、動脈を介して全身の臓器に行き渡り、利用された後、静脈を介して心臓に戻ります。これを血液の循環と言い、心臓機能の低下(心不全)、動脈の狭窄・閉塞(硬化)、静脈血の停滞(浮腫)などの病気を診療しています。
循環器内科医師は6名で、多職種協同によるチーム医療に取り組み、高度医療・急性期医療を軸に、患者さん本位の医療を提供します。
心臓・血管の病気には突然発症も多く、循環器内科、心臓血管外科、脳神経外科共同による脳・心臓血管センターが24時間体制で救急医療を担っています。
いつもと違う胸の痛みや圧迫感などの異常があれば、我慢せずにご相談ください。

循環器疾患

①心臓の病気

 心臓は、血管(冠動脈)、筋肉(心筋)、特殊心筋(刺激伝導系)、心膜・弁膜からなっています。

冠動脈:
動脈硬化で狭窄・閉塞する病気が狭心症・心筋梗塞です。
心筋:
肥大したり、やせ細ったりする病気が肥大型、拡張型心筋症です。
刺激伝導系:
伝導が遅れたり、速くなったり、別の伝導路ができ、脈拍のリズムが乱れる病気が、不整脈です。徐脈性不整脈、頻脈性不整脈、頻拍症などがあります。
弁膜:
硬化や肥厚で、弁の開放制限(狭窄)したり、弁が閉じにくくなったり(閉鎖不全)します。
心膜:
心外膜(心臓を包む膜)が、感染(炎症)を受けて、液体貯留きたす(心タンポナーデ)や、心内膜(心臓の内側を覆う膜)が感染(炎症)を受けて、弁膜が破壊されます(心内膜炎)。

これらの異常により心臓機能が破綻し、全身臓器の機能が低下する状態を心不全と言います。

②動脈の病気

 動脈硬化による動脈壁に異常がおこります。

動脈解離:
動脈壁が裂けて、血管壁の中にも血液が流れて真の血管腔を圧迫したり、血管壁が破綻して破裂します。
動脈瘤:
血管壁に弾力性がなくなって硬くなり、外向きに拡がり、瘤を作ります。
動脈閉塞:
動脈壁が肥厚・硬化し、動脈内腔が狭くなり、閉塞することにより、 血流が停滞、途絶すると、しびれ、痛みが出現し、皮膚が色調変化 (褐色化)し、潰瘍を起こします。

③静脈の病気

静脈の中には弁があり、血液の流れを制御しています。

静脈血栓症:
弁の異常・破壊により血流にうっ滞が生じ、血栓を作ります。
浮腫をきたし、遊離すると心臓を経て肺への血管(肺動脈)が閉塞します。ショックや突然死に結び付く病気で、ロングフライト症候群(肺動脈血栓塞栓症)が有名です。

患者さんへ

心臓や血管の病気の根底にあるのは、糖尿病、高血圧、脂質異常症、喫煙、高尿酸血症などの生活習慣病です。心臓の病気を治すとともに、この生活習慣病を治すこと管理することが肝要です。
生活習慣病は粛々と進み、突然に心臓・血管の病気となって表出し、急速に進展します。
坂道・階段や少し強めの運動・仕事をしたときに、いつもと違う息切れや胸の重み・痛みを感じた場合には、早めに循環器内科医にご相談ください。
脳・心臓血管センターは24時間体制で救急診療しています。
循環器内科では、地域診療機関との連携を推進しています(病診・病病連携)。
当院受診の際には、かかりつけの先生からの情報提供書によるFAX受診をお勧めします。患者さんの病状や治療経過が把握でき、スムーズな診療、時間短縮ができます。
病状が落ち着かれましたら、元のかかりつけ診療機関での治療を継続していただきます。

スタッフ紹介

  • 向原 直木

    第一循環器内科部長
    (兼)研修センター長
    卒業年

    S58

    専門領域

    循環器内科一般

    認定医・専門等資格名

    日本内科学会認定総合内科専門医・指導医
    日本循環器学会認定循環器専門医
    日本プライマリ・ケア認定医
    人間ドッグ健診専門医・指導医
    岡山大学医学部医学科臨床教授

  • 藤尾 栄起

    第二循環器内科部長
    (兼)脳・心臓血管センター長
    卒業年

    H7

    専門領域

    循環器内科一般

    認定医・専門等資格名

    日本内科学会認定内科医・指導医
    日本循環器学会認定循環器専門医
    日本心血管インターベンション治療学会専門医
    心臓リハビリテーション指導士

  • 幡中 邦彦

    第一循環器内科副部長
    卒業年

    H14

    専門領域

    循環器内科一般

    認定医・専門等資格名

    日本内科学会認定総合内科専門医
    日本循環器学会認定循環器専門医
    日本心血管インターベンション治療学会認定医
    日本プライマリ・ケア連合学会認定プライマリ・ケア認定医
    日本心血管インターベンション治療学会認定医

  • 増田 拓郎

    医師
    卒業年

    H21

    専門領域

    循環器内科一般

    認定医・専門等資格名

    日本内科学会認定内科医
    日本心血管インターベンション治療学会認定医

  • 永野 優

    医師
    卒業年

    H26年

    専門領域

    循環器内科一般

  • 西 成寛

    医師
    卒業年

    H27年

    専門領域

    循環器内科一般

外来診療

(1)初診(診察・診断)

階段や坂道で、今までに感じたことがない様な胸の痛み、締め付ける感じ、息切れは心臓の病気を考えます。また、足のむくみや歩いた時のふくらはぎの痛みは静脈や動脈の病気の可能性があります。
喫煙、糖尿病、高血圧、高コレステロール血症などをお持ちですと、動脈硬化の危険因子と呼び、心臓・血管病の発症が高まります。
循環器内科受診をお勧めします。
かかりつけの先生からの紹介状は、皆様の病状・これまでの治療経過がわかりやすく、スムーズな診療が行えます。特に、FAX紹介をご利用いただきますと、診察時間の設定や検査の待ち時間短縮ができます。かかりつけの先生にご相談ください。

(2)再診

病気の進展や再発の予防には、危険因子の管理及が重要です。
当科ではチーム医療を推進しています。看護師よる生活指導、薬剤師による服薬指導、リハビリテーション指導士によるリハビリ指導、栄養士による食事指導などに力を入れています。
待ち時間の短縮や十分な診療時間の確保のために、再診は時間予約制としています。
ただ、診察前検査の内容により、順番が前後することがありますが、ご了承ください。
例えば、一般的な血液検査では、結果が出そろうまで、概ね1~1.5時間を要します。

(3)救急受診

急性心筋梗塞、急性心不全、急性大動脈解離、発作性不整脈などは、突然に発症し、急速に進展します。安定した病状が、突然に急変する場合もあります。
脳・心血管センターでは、24時間体制で救急対応しております。
今までに感じたことがない様な胸の痛みや呼吸の苦しさを感じた場合にはご連絡下さい。

(4)特殊専門外来(午後完全予約外来)

  • 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
  • 不整脈・ペースメーカー
  • 心不全、鼻マスク式人工呼吸器
  • 高血圧 ・高脂血症・動脈硬化

入院診療

チーム医療を推進して、安全、安心な、納得のいく医療を心がけています。

(1)心臓カテーテル検査のための入院

検査前の処置、検査後の安静や経過の観察を含め、2~3日の入院が必要です。

(2)経皮的冠動脈形成術(STENT療法、POBA療法)

STENTや風船(バルーン)を用いて、冠動脈狭窄部を拡張するカテーテル治療です。
検査前の処置、検査後の安静経過の観察を含め、3~4日入院が必要です。 糖尿病や腎症などの合併症をお持ちの方や治療病変の数や重症度により、入院日数も変わります。

(3)心臓ペースメーカー植込手術

脈がゆっくりすること(徐脈)が原因となり、失神やめまい感、心不全症状を呈する場合には、心臓ペースメーカーが必要です。
検査前の処置、検査後の安静や経過の観察を含め、10日前後の入院が必要です。

(4)心不全の治療

坂道・階段で息切れを感じたり、夜間睡眠中に呼吸が苦しく感じて目が覚めるなどの症状は、心不全の徴候です。身の回りのことができない様な場合には、入院治療が必要です。
酸素吸入、内服や点滴などの薬物治療に加えて、鼻マスク式陽圧呼吸器を用いた治療を行います。症状が強い場合には、集中治療室(ICU)での管理が必要な場合もあります。
原因や病状の重症度によりますが、約2~3週間入院が必要です。

(5)緊急入院

急性心筋梗塞、急性心不全、急性大動脈解離、発作性頻脈、徐脈性不整脈などは、重篤な場合が多く、一刻を争います。強い症状の場合には、救急車を要請してください。
迅速な診断、治療を行い、速やかな病状回復に努めます。
重症度に応じて、集中治療室(ICU)、心臓集中治療室(CCU)、一般病室等での治療、管理を行います。
尚、集中治療室は重症患者様を優先しており、病状が回復すれば一般病室に移っていただいております。

心臓、血管の病気でお悩みの方へ

胸の痛み、息切れ、動悸は、循環器疾患の可能性があります。
かかりつけ医にご相談のうえ、当院循環器内科を受診してください。
特に、喫煙、糖尿病、高血圧、高コレステロール血症をお持ちの患者様は、早めに循環器内科受診をお勧めします。早めの治療は、病気を未然に防いだり、病気の進展を抑えることができます。FAX予約を、かかりつけの先生にご相談ください。

より詳しい症状はこちらをごらんください。

疾患別診療

高血圧 虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)
高脂血症 不整脈 心房細動 
閉塞性動脈硬化症 深部静脈血栓症 肺動脈血栓塞栓症

より詳しい治療方法の説明

手術名 PDFファイル
狭心症  
心筋梗塞  
心臓カテーテル検査 kateiteru.pdf 
冠動脈形成術  
永久式ペースメーカー植え込み術 pasemaker.pdf
高血圧  
高脂血症  

連携病院・開業医の先生方へ

循環器内科は地域医療に密着した患者様本位の治療を提供します。
総合病院の特色は、複数疾患診療、救急診療、高度医療にあります。
循環器内科が窓口となり、関連する診療科医師との緊密な連携のもと、個々に最適な治療を進めることができます。
心臓、血管疾患が疑われる場合には、循環器内科、脳・心臓血管センターにご相談ください。皆様の身近な循環器内科として、地域医療に貢献いたします。
当院では、共同診療を目指してオープンベッドを整備しています。かかりつけ患者様の診療をご一緒しませんか。詳しくは、地域連携室にお声掛けください。

診療実績

【当科における治療(手術・検査・処置)の診療実績 】

症例名 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度

心臓カテーテル検査(PCI含めない)

202 380 387 399

冠動脈形成術(PCI)

115 144 158 188

  その内緊急PCI(急性心筋梗塞)

32 44 58 54

冠動脈内超音波検査

95 118 158

末梢動脈形成術(PTA)

7 20 26 21

永久式ペースメーカー植え込み術

40 42 45 44

下大静脈フィルター留置術

13 27 26 16

負荷心電図(マスター、トレッドミル)

1,302 1,223 1,019 905

ホルター心電図

430 409 412 263

経胸壁心エコー検査

6,896 7,145 7,537 7,572

経食道心エコー検査

20 11 14 16

心筋血流シンチ検査

383 417 384 368

肺血流シンチ検査

15 25 29 18

冠動脈CT検査

103 144 152 143