がん診療センターのご案内

がん診療センター

姫路赤十字病院 がん診療センターのご案内

がん治療の現在

死亡原因の第1位であるがん疾患は、人口の高齢化を主な要因として、死亡数、罹患数はともに増加しています。生涯のうちに2人に1人ががんに罹患するとされ、年間約37万人が亡くなっています。2006年にがん対策基本法が成立し、同年6月に第1期がん対策推進基本計画が策定され、これにより全国にがん診療連携拠点病院の整備が行われました。第3期がん対策推進基本計画では、がん種、世代、就労等の患者それぞれの状況に応じたがん医療や支援、ゲノム医療等の新たな治療法等を推進していく必要があることが新たな課題としてあげられています。

姫路赤十字病院のがん診療体制

これらに応じる形で、がん診療機能強化を図ってまいりました。化学療法室を増床し、薬物療法専門医2名、がん化学療法看護認定看護師、がん看護専門看護師、がん薬物療法認定薬剤師を配置し運用しています。放射線治療部では放射線治療専門医2名体制で、外照射および内用療法を行っています。今年度より最新の放射線治療装置が追加設置され、今後は定位放射線治療や強度変調放射線治療、血液疾患に対する骨髄等の移植前の全身照射が可能となります。がんゲノム医療の基盤としてゲノムカウセリング室を設置し、岡山大学病院を中核とする、がんゲノム連携病院として指定を受けました。この地域でゲノム医療を提供できる唯一の医療機関です。治療方針に迷う症例では、キャンサーボードを開き、様々な角度から専門的な意見を出し合い、がん患者さんにとって最適の治療を提供するようにしています。化学療法、放射線療法、ゲノム医療、キャンサーボード、これらは、今後さらに高度化する、がん診療機能を支える基盤となるものです。

リニアック(放射線治療装置)室の様子

多職種連携によるがん診療サポート

「診療連携部門」の働きも重要です。がん相談支援センターでは、がん看護専門看護師、緩和ケア認定看護師による看護相談、就労支援対策として社会労務士によるコンサルティングを行っています。

自宅での看取りを視野に入れた研修会を医療・介護・福祉施設職員を対象に年4回開くなど、地域医療支援病院としての活動も活発に行っています。緩和ケアセンターでは、外来・入院患者に迅速に対応できる体制をとり、すべてのがん患者へ等しく緩和医療が届けられるようにしています。これらの実績が認められ、当院は二次医療圏で最も優れた実績を持つ、がん診療連携拠点病院(高度型:全国14施設)に指定されました。

社会労務士によるコンサルティングは当日のご相談も可能です。

地域医療機関との連携

がん診療の進歩は著しく、高度の専門性を維持するために、個々の専門性向上に努めることはもちろんのこと、診療科の垣根を超えた総合的な診療体制が求められています。「がん診療センター」は、各診療科から構成される「臨床治療部門」と「診療連携部門」の連携をさらに強化する目的で設置されました。院内での情報共有を通してより円滑なチーム医療の実践を進める、いわばネットワークの要となる部署です。院外・地域へのがんに関する情報の窓口となり、情報還元を積極的に行うことで地域医療機関との連携を強化していきます。さらに充実したがん医療を提供できるよう「がん診療センター」を設置しましたのでご案内申し上げます。

がん診療センター長 甲斐 恭平