院長徒然日記

院長徒然日記

No.153 恒例の挨拶回り

最近病院にいくと“かかりつけ医を持ちましょう”と言ったポスターを見かけることが多いと思います。わたしたちの病院にも掲げてありますし、それとともに“2人かかりつけ医を持ちましょう”のキャッチフレーズでこの運動を進めています。高度な検査、治療をする場合はわたしたちのような基幹病院で、普段は地元の開業医の先生の診療を受けるといった形態です。医師、看護師などの医療者間で患者情報をやりとりして患者さんに安心していただくように心がけています。この事を医療界では病診連携と言っています。患者さんにとっても、わたしたちにとっても利点が多く、連携は最近盛んになっており、今後ますます緊密になることは間違いありません。

患者さんのためにも、病診連携をスムーズに行うには、現場の医師同士がお互い顔の見える関係を築くことが基本になります。当院の先生方にも、これからの医療では連携の大切さが徐々に理解される様になってきました。地域の診療所などを訪問して、自分たちの診療実態を説明し、また診療所の先生方の要望などを聞き取り、実際の診療に活用しています。

わたしも診療部長時代からこの様な活動はしておりましたが、院長職となった今も続けております。ただ当然のことながら説明内容は以前とは異なり、病院の方針、取り組みと言った全体的なものになります。
医療機関の挨拶回りを年明けには必ずしていますが、そのほか時間的に余裕があればいつでも行う様にしております。挨拶回りは院長としての仕事として行ってはいますが、わたしにとって挨拶回りそのものがどちらかといえば好きな部類に入ります。

楽しみの点を思いつくままに列挙します。
診療所に向かう途中の道中で、どの様なところにあるのか、街並みはどうなのか、住宅の数はどうなのか等々、同じ地域に住んでいながら知らないことが多く興味をそそられます。
診療所に着き患者待合室に入ると、部屋の雰囲気、患者さんの年齢層、掲示物などから、ここの先生は何を重要視して地域医療に取り組んでいるかなど想像がつきます。強調したいのはどの待合室も雰囲気は穏やかで、開業医は信頼されているのが直ぐに伝わります。本来医療はこうあるべきだろうと考えさせられます。
開業されている先生方とは医師会などの集まりでほとんど顔見知りですが、実際に現場で仕事をされている顔とは全く異なります。どの先生も表情は穏やかですが、そこで話をすると、情熱を持って医療に取り組まれているのが伝わってきます。人の内面を垣間見ることができます。
これら以外にも興味をそそられることはたくさんあります。日常暮らしている環境とは異なる事を経験でき、自分の人間性も少し磨かれる気がして、挨拶回りは楽しいひと時となります。

2019年 1月 15日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三