院長徒然日記

院長徒然日記

No.84 会議は踊る

世の中に会議と名のつく集まりはたくさんあります。病院長としては、施設長会議、いわゆる病院長会議というものがあります。その内、赤十字病院グループでは、本社・近畿ブロック・兵庫県ブロックでの会議があり、そして関連大学病での会議があります。病院長として臨む会議には、医師会での会議、行政での会議、病院協会での会議などがあります。それぞれは重要な会議であり、欠かさず出席するようにしています。
先日姫路市で近畿グループの赤十字病院13施設の病院長が集まり会議の催しがありました。熊本地震での日本赤十字社による災害救護活動、病院経営、今後の方針等につき報告・協議がなされました。時間的制限のある中、密度の濃い有意義な内容でありました。

病院組織の中でも、会議、委員会を頂点に数え切れないほどの会議等が行われています。どの会議もそれぞれ意味があり行われていますが、ややもすると会議のための会議が行われているのではと危惧されることも多々見受けられます。『会議は踊る、されど進まず』の言葉がありますが、ナポレオンが失脚したあとの1814年から始まったウィーン会議のことを風刺したものとされています。領土配分を巡る国際会議でしたが、各国の利害関係が衝突して、会議は行われるも、結論を見出すことができない状況を揶揄したものです。

ダメな会議の3大条件なるものがあり、それは“会せず”“会して議せず”“議して決せず”の3条件といわれているそうです。
まず“会せず”ですが、参加者が集まらない、遅刻する、早退する等の理由によるものですが、当然会議はだらだらすることとなり、モチベーションが低下してしまいます。最も危惧されることは、参加していない人が、決定事項に対して「自分は聞いていない」と発言することです。組織運営上きわめて困った状況となります。
次に“会して議せず”ですが、参加者は集まるが、議論を交わすことなく、ただの報告会となっている状態です。ある意味無駄な時間を過ごしていることになってしまう傾向にあり、報告のみであれば印刷物等で十分機能は果たすことができるのではと考えます。ただし「自分は読んでない」といった言い訳を封じ込める仕組みは必要になってきます。
そして“議して決せず”ですが、参加者もあり、議論も行われるが、議論のための議論に終始し、結論が導き出せない状態です。正に『会議は踊る、されど進まず』です。そもそも組織における会議の究極的な目的は、利害関係者が議論を交わし、納得して進むべきベクトルを調整することでありますが、意思決定ができない状態が続くことになります。この現象は一番多く見かける会議と思います。

会議の目的は何かを確認し、事前準備、議論のルール、開催時間などを決め、これらをメンバーはしっかりと認識して会議に臨むことが重要であり、そして何よりも大切であるのは議長のファシリテーターとしての力量が、成功の鍵を握るといえます。

2016年 7月 14日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三