院長徒然日記

院長徒然日記

No.76 組織文化形成を垣間見る

先日、看護部成果報告会に参加する機会がありました。それは経験年数が少ない看護師たちが中心となって、各部署で年間に達成すべきことを自主的に決め、それに向かって行動し、達成度を報告するものでありました。取り組み内容に関しては、病院といった性格上、医療安全、看護教育、作業の効率化に関する内容がほとんどでした。

どのような組織でも基本理念、基本方針を掲げ、これらを念頭に年間基本計画を打ち出していると思います。わたしたちの病院でも同様で、院長の私から年度始めに基本計画に基づいて年間の目標を表明します。各部署に具体的な数値として目標を掲げることもありますが、職員数1,200人といった大きな組織となりますと、"医療安全"、"人材育成"、"コミュニケーションの深化"などといった抽象的な表現となってしまいます。目標を具現化するのは、現場がこれをいかに解釈し、具体的な行動をするかにかかっています。

報告会の内容を見ると、例えば人材育成に関しても現場で困っていること、職員が改善を望んでいる事など具体的な事象を上げ、あるべき姿にするために目標値を設定し、どの様に行動すれば近づくか考え、実践した結果を発表するものでした。それぞれの取り組みは、先輩看護師たちが改善してきたことを、さらによくして行こうとする内容も多く見受けられました。今回も3日間にわたり報告会があり、大勢の職員が集まり熱心に質疑応答を行っています。目的はいかに患者さんに満足してもらえるか、自らもモチベーションが上がるかです。

看護部成果報告会は毎年開催されており、またこれ以外にもいろいろな職種が関係した報告会は数多く開かれており、病院内のみならず学会などでもなされています。実際報告されてはいないが、現場では様々な取り組みも行われています。現場で問題となっていることをそのままにせず、改善の余地を見出すような様々な取り組みがされています。この積み重ねが組織の文化を形成しているのであり、一夜にして出来上がるものではありません。常に変化し、向上あって初めて組織文化は作られており、維持発展しているのだとか垣間見た想いでした。

2016年 3月 25日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三