院長徒然日記

院長徒然日記

No.69 今年を振り返り

今年もあとわずかになりました。年齢を重ねると時が経つのが早いといわれますが、私にとって今年はまさにその通りでした。今年の年始には”あのようにしよう、このようにしよう”とあれこれ思いめぐらしたものでしたが、もう年末を迎えてしまいました。

先日、女性職員が院長室の模様替えをしようと提案してくれました。部屋には会議用の机と肘掛椅子が備えられていました。それを一般的な応接用のテーブルと椅子に替え、会議用の机と椅子は別室に運び込み、そこで会議をすることになりました。その職員は「椅子に肘掛がついていると一時も横になり体を休めることができないでしょ!」と話をしてくれました。わたしの姿を見て疲れていると感じたのでしょう、心遣いをしてくれ大変感謝しています。まだ横にはなっていませんけれど・・・

この一年を振り返ると、ほとんどの時間を病院のことばかり頭の中で思い巡らし、また体を動かしていました。体・心のリフレッシュは必要であると判っているつもりですが、いざそれを実行するとなるとなかなか困難です。院長職に就いてからは、好きなゴルフも回数がめっきり少なくなり、ただ体力維持のため時間の許す限りジム通いをした一年でした。
病院の仕事といっても、経営のことばかりでした。わたしたち赤十字病院は、営利が目的ではありませんが、赤十字活動を維持するにはどうしても健全経営に努めることは必須であることは当然です。今日本は社会保障費の伸びを抑制しようとしています。その影響もありわたしたちのような急性期病院では経営面で大変厳しい状況が続いており、病院のトップとして当然頭を悩ますところです。どの病院でもトップの人は同じ状況が続いていると想像に難くありません。職員に厳しい注文を出し続けた1年でした。にも拘らず職員は厳しい中ついてきてくれ、幹部職員も大変感謝しております。

前にも徒然日記の中に記しましたが、病院という職場には、患者さんの”ありがとう!”の一言を聞くことができる環境があります。この一言は患者さんと職員の間に信頼関係があったらこその言葉であり、職員にとっての最高の宝物になります。
”職員にとって真の病院とは?”と自問自答することがよくあります。現時点での自分なりの答えは、「1)努力したことを喜びとすることができる職場、2)したいことをする、したことが共に働く職員、組織から報われる」 この2点であり、単純ですが、この様な病院、職場ができれば、”ありがとう!”の宝物を手に入れる機会が増えるのではと考えます。医療人にとっては最高の職場になるのではないかと考えます。わたしもその一役を担うことができればと走り抜けた1年でした。

きっと来年も横になることはないと思います。

2015年 12月 15日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三