院長徒然日記

院長徒然日記

No.52 新たな医療人を迎えて
姫路城大天守保存修理完成記念式典場にて撮影
姫路城大天守保存修理完成記念式典場にて撮影
毎年4月1日は多くの職場で新入社員を迎え入れています。わたしたちの病院でも本日入社式を執り行い、今年は122名の新入社員を迎えました。院長として、病院として若い職員を迎えることは大変ありがたいことであり、現場にとって活気が見出されます。心より歓迎しました。入社式では医療人としての心構え、病院の取り組み、そして赤十字の精神等の内容を込めて挨拶をいたしました。


新入社員の多くの方は真の意味で社会人となります。一般的に最近の若い従業員は上司からの指示がなければ動こうとしない、いわゆる待ち受け画面状態といわれております。
私も団塊世代に近く、年を取ったせいかもわかりませんが、世の中その傾向があるように見受けます。これでは変化する医療に対応できないと考え、職場の文化を変えようと取り組んでおり、少しずつではありますが、最近では大分様変わりしてきています。
それでもやはり以前の医師中心主義の文化が少し残っており、待ち受け状態の場面は完全には払拭されていません。
最近の若い世代は自発的な意欲に乏しいといわれていますが、決してそうではありません。“つくし世代”という言葉がありいろいろな意味で使われていますが、その中に目標をもったときの行動、縦社会ではなく横のつながりを大切にする行動もあるようで、どの様に発展するか見たいと思います。

病院の特徴として、職員それぞれが専門職であり、これを活かして患者さんの役に立つことを志して医療職を生涯の職としています。専門領域では医師以上に患者さんの状態を理解しています。また、その立場にあります。自分の思いを実践でき、しかもその答えを患者さんの喜ばれる姿から直接頂ける数少ない職場であると考えます。いろいろな専門職の方が、当然医師も含めチームを成して、患者さん目線でお互い提案しながら積極的に活動してくださることを特に新入職員にお願いしたいと思っております(わたしはこれを“提案型チーム医療”と勝手に名付けています)。


3月26日、姫路城大天守保存修理完成記念式典に出席させていただきました。5年半に及ぶ「平成の大修理」を終えた世界文化遺産・国宝姫路城は、白鷺に例えられる白亜の姿を取り戻した大天守が抜けるような雲ひとつない青空に映え、大変素晴らしく美しい姿でした。市民の期待も大きかったのでしょう、城内や周辺に市民や観光客ら約6万人が詰め掛けていました。タクシーの運転手さんも「長らく姫路にいますが、この様な人出は今までに経験したことのないもの」と表現されるほどでした。
白亜の大天守そして雲ひとつない青空をキャンバスに航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が曲芸飛行を行い「サンライズ」「桜の花びら」「ビッグハート」など次々と素晴らしい姿を見せてくれ、感動しました。


本日入社された職員は医療人としてそれぞれが描きたい“絵”をきっと心の中に持っていると思います。陰り一つない、そして透き通ったキャンバスを提供し、“絵”を思い切り描かせてあげることがわたしの仕事と考えています。

2015年 4月 1日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三