院長徒然日記

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No.5 ダヴィンチがやってきた
▲病院フェスタ2013in姫路赤十字病院にて
▲病院フェスタ2013in姫路赤十字病院にて

 5月11日に「病院フェスタ2013in姫路赤十字病院」を開催いたしました。地域の方が多くのお子さんを連れて参加してくださり盛況のもと終えることができました。このときの催しで手術支援ロボット「ダヴィンチ」を展示して実際に扱っていただきました。開演と同時に多くの子供たちはダヴィンチがあると興奮しながらロボットの周囲に集まってきました。テレビゲームに慣れているのか直ぐ上手に操作しているのには驚きましたし、微笑ましい様子でした。きっと将来この中から立派な外科医が育つのでしょう。

 腹腔鏡下手術とわたしのかかわりを思い出しながら綴ってみたいと思います。日本では1990年に帝京大学医学部附属溝口病院の山川達郎によって初めて「腹腔鏡下胆嚢摘出術」が施行されました。その当時腹腔鏡下手術はそんなにもてはやされてはいませんでした。しかし1991年2月に名古屋で日本消化器外科学会があり、腹腔鏡下胆嚢摘出術のビデオをみて感銘を覚え衝撃を受けたことを今でも思い出します。学会には当時外科部長であった鍋山晃先生に同伴していましたが、当院外科でもすぐに導入すべきとの考えに至りました。学会からの帰り、当時の院長岡田康男先生に想いを伝え、「播磨地方で一番でなければだめです。」と進言し、直ちに手術器具一式を揃えてくださいました。宝塚市民病院外科大橋秀一先生のもとへ手術の勉強に行かせていただき、その年6月には最初の患者さんの手術を成功裏に終えることができました。
 以後順調に腹腔鏡を利用した胆嚢摘出術、脾臓摘出術、副腎摘出術、鼠径ヘルニア手術、大腸切除術、胃切除術、肝切除術など行ってきました。ここまではわたしも直接執刀しました。その後もどんどん発展し、わたしに続く外科医たちは食道切除術、肺切除術、胃全摘出術、膵臓摘出術なども行うようになっています。また外科だけでなく小児外科、泌尿器科、婦人科、耳鼻咽喉科、脳神経外科など多くの科で鏡視下手術が取り組まれています。内視鏡下手術は何より患者にやさしい手術であり、患者さんにメリットが大きいことで発展したことがポイントと考えます。

 この間、手術器具もどんどん発展しています。わたしが始めた当初は原始的な電気メス、はさみ、把持鉗子、クリップといった単純な器具のみでした。いまや高価な器具が開発・使用され、より安全に手術が行われるようになっています。
 ダヴィンチは今までの内視鏡下手術と大きく変わることは、平面画像から立体画像になったこと、手術器具の角度の自由度が増したこと、また当院の導入した最新型ダヴィンチSiは2台の操作盤があり若手医師の教育に適しているなどの点が挙げられます。


 院長としては、ダヴィンチが導入したことにより最新医療を患者さんに提供することができ、少しでも地域医療に貢献できれば有難いと思います。


2013年 6月 3日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三