院長徒然日記

院長徒然日記

No.40 医療現場の改善活動
表彰式の様子
表彰式の様子
先日熊本市で第50回日本赤十字社医学会総会が開催され、私も出席いたしました。この学会は日本赤十字社に勤務するすべての職員に関する知識と技術の向上を目的としており、医師、看護師、事務職員、その他あらゆる職種が参加し、普段の成果を発表されております。医学関連の学会の中でも特色ある学会であります。この学会は大きくて歴史もあり、今回演題数も900を超えていました。その学会のメイン会場で当院栄養課職員が優秀演題表彰の栄誉を受けました。演題名は『当院におけるバイキング形式の食事提供』でした。10人選ばれた中の一人で大変素晴らしいことです。病院にとっても大変名誉なことであり、私も舞台正面の椅子に陣取って、カメラを構えたものです。


業務改善はトヨタ自動車で有名ですが、もともとは製造部門におけるコスト削減や時間短縮のための方法として開発されたものでしたが、やがてその根本的な考え方は他の部門 にも応用されてゆき、今では業種や業態に制限なくどのような企業にも浸透しています。最近では病院でも例外ではなく積極的に取り入れられています。業務改善の手法はたくさんありますが、私たちの病院はクリニカルマイクロシステムを取り入れて改善に努めています。このシステムは聞き慣れない言葉ですが、これを導入された湯浅前院長の言葉を借りると「実際に患者さんと接している現場の人がやる気を出して改善に取り組むことが一番患者さんのためになり、医療者のやりがいにつながる。患者さんの笑顔を見たり、感謝されることが病院で働く者にとって一番うれしいことだ。」という考えに基づいています。この概念は、医療の現場で様々な職員と、患者・家族とが協力して現場から改善を行い、これを病院全体へとつながり、しかも医療現場で働く人たちの意識を高め、患者・家族そして職員の満足の向上へつながるといった効果があるという点でも大変すぐれたものです。


今回の発表は患者の食事満足度向上・食育・調理技術の向上・患者とスタッフの交流を目的に当院栄養課の職員たちが改善活動を行ったものです。入院生活で多くの患者さんの安らぎ、楽しみの一つが食事であることは紛れもない事実です。バイキング形式の昼食を発案して、工夫を凝らしながら実践を行い、改善を積み重ねることにより、その結果患者さんは普段より食がすすみ、「外食に行ったような雰囲気でメニューを選んだり、楽しさもあり元気をもらった」などの感謝の言葉を得ることができています。栄養課の職員もまた直接患者さんと会うことができ、評価を聞くこともでき技術向上へとつながることができています。


病院内で様々な改善活動が行われ、患者さん・家族、そして職員の満足度が向上することは大変素晴らしいことであり、引き続き持続したい活動です。

                       

2014年 10月 22日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三