院長徒然日記

院長徒然日記

No.201 「紙」それとも「デジタル」?

 文字を読むなら断然デジタルが助かります。最近年齢を重ねると小さな文字が見づらくなり困るようになっています。パソコン画面やiPad画面は文字の大きさを自由に選ぶことが出来、楽に読めるようになってきました。また機器の進歩も目覚しく画面が明るいことが何より助かります。
 報告書などの書類、膨大な量の数字等の資料など毎日目にしていますが、やはりデジタルに勝るものはなく、また書類の整理、検索などの機能もありますので大変ありがたく思っております。病院組織ともなりますと、事務の方が書類は適切に管理してくれていますので、仕事上の資料は自分が気になるところだけ整理することが出来ますので、かつてのように書類としてバインダーに綴じる必要がなくなり書棚を有効に利用できます。

 最近では決裁の多くに電子印鑑を取り入れています。以前は事務職員が、膨大な書類を整理し、これを持ち回って、関係部署の責任者から決裁印を押してもらい、さらに管理者が決裁印を押した後にこれを整理するといった業務を毎日おこなっていました。電子印鑑を取り入れてからは、業務の改善に大いに役立っています。これはほんの一部の例ですが、業務の効率化は進み、これからはデジタルに移行するものと思います。

 しかしそうでしょうか? 書類とか資料でも、自分にとって重要と考えるものについては、デジタル書類をプリントアウトし、マーカーで印を付けたり、メモ書きを加えるなどしてファイルしておきます。そして必要時に取り出して再度確認したり、メモを付け足したりします。デジタル文書でもマーカーやメモ書きはしますけど、やはり紙ベースがより印象に残り、時間的にも節約できると考えます。私自身小説はあまり好みませんが、エッセイ集などは好んで読みます。本を買い求め、興味を持った箇所にはマーカーを付けます。そしてページを折って目印などを付けます。何度も何度も読み返しこの作業を繰り返します。折り曲げた紙の触感、印刷された写真や挿絵など視覚的情報などは、書かれている内容を呼び起こすには大いに役立ちます。

 今後ますますデジタル化は広がり、機能も充実します。そのよさは積極的に取り入れるべきです。しかし五感を通じての紙からの情報も捨てがたいものがあります。賢い使い分けが求められる時代になったと考えれば良いのでしょうか。

2020年 12月 14日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三