院長徒然日記

院長徒然日記

No.199 職場のあり方

 新型コロナウイルス感染症が再び猛威を振るう兆しが見られ、報道によると「第三波到来か?」と謳っています。兵庫県も感染増加期から感染拡大期Ⅰを視野に入れて対応を考える状態ともいえます。この時期、人が大勢集まる会合にわたしも出席することは出来ず、どうしてもテレビ会議で参加することになります。この副産物として様々なことを考える時間的余裕が生まれてきます。

 こんな時だからこそ、コロナ禍が落ち着いてからの所謂アフターコロナに向けて、“職場のあり方”について考えてみました。新型コロナウイルス感染症を経験し、日本は人口減少社会の加速化、日本人社会の豊かさの低下などが囁かれています。人口減に伴う労働人口減少の解決策としてIT化の促進、AIやロボット等による人的資源の代替化・省力化を進め、人は新たな高付加価値な業務を担うことになることが予測されています。

 わたしたち医療関係はどのようになるのでしょうか?コロナを経験したことにより医療機関を利用する患者の受療行動が大きく変わると言われています。医療との関わり方が変化し、元には戻らないと考えます。
医療状況が元に戻らないとすれば、医療機関は患者との関係を原点に戻って考えることが肝要です。わたしたちは病気を介して患者と関わり、医療を提供します。そして提供した医療の結果満足していただくことが本来の姿です。これを踏まえて“三方良し”ではありませんが、「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三つの「良し」のように、売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのが良い状況といえます。 売り手である病院、そこで働く職員にとって何が良い状況となりうるのか。究極的には質の高い医療を提供することにより、患者満足度はあがり、社会から承認されます。この流れの中でわたしたち自身の満足度を見出す必要があります。
このような職場環境を形成するには大きな力を必要とします。しかし一人ひとりの力ではなし得ませんが、職員が協働して同じ方向に向かうことで叶えられます。患者目線でどうすべきかを考え、職員が協働して行動することが大切です。その結果として職員自身の喜びに繋がる環境となり、働きたい職場となります。

 コロナ禍を経験して、人誰もが原点から考え、変化を伴う行動が出来れば、日本社会に明るい未来はあります。こんなことも考えてみました。

2020年 11月 10日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三