院長徒然日記

院長徒然日記

No.23 変えてはならないものがある

 3月7日姫路赤十字看護専門学校の卒業式がありました。私学校長として第113回生36名を初めての卒業生として送り出しました。卒業式にはご父兄、市行政関係者、医師会・看護協会関係者、自治会関係者、そして日本赤十字社副社長はじめ赤十字関係者の方々多数のご列席のもと厳かに執り行われました。副社長が卒業式に参列していただくことは当校はじまって以来とのことで、卒業生はもとより私も含めて学校関係者一同大変名誉なことであり、また緊張もいたしました。

 学校長となり一番変化したことは学生たちに顔を覚えてもらい、朝・昼・夕に廊下などで顔を合わせると「おはようございます!」、「今日は!」、「今晩は!」と明るい大きな声で挨拶を受けるようになったことです。私も最初は戸惑っていましたが最近では気持ちよく挨拶を交わすようになっています。大変素晴らしいことです。また災害救護の訓練とか、球技大会など学校行事に参加するようになり、若者が真剣に、また楽しく取り組んでいる姿を直に見ると元気をもらえるような感覚になります。「ありがとう!」と自然に言葉が出ます。

 卒業式の挨拶の中で次の言葉を卒業生に送りました。挨拶の一部を書き写しておきます。

 皆様のほとんどはこれから看護の道へと進まれます。人はみな生きていく上でよりどころとなる『言葉』や『体験』を持っています。私も当然持っています。その中に次の二つの言葉を付け加えていただくようお願いしたいと思います。その一つは『変わらないものがある。決して変えてはならないものがある。』であり、二つ目は『誇りを持つ。赤十字で学んだ誇りを持つ。姫路赤十字看護専門学校で学んだ誇りを持つ。』であります。

 皆様がこれから進もうとしている医療界は大変な変化を求められていますし、実際変化しようとしています。2025年問題と言って日本が経験したことのない超高齢社会を迎えるにあたり、医療界は大きな変化をしています。この変化は今後ますますスピードアップされます。そのような中でも決して変わらないもの、決して変わってはならないものがあります。看護の基本は患者さんに寄り添って、そして患者さんにふさわしい看護を提供する、この姿は変わることのないものであり、また決して変えてはならないものです。このことを学校で学んだと思います。よりどころの一つに刻んでください。

 あなたたちは赤十字精神の基本理念である『人道』の実践を学び、さらにはナイチンゲール記章を受章された7名を輩出した姫路赤十字看護専門学校を卒業されたのです。どうか『赤十字で学んだ誇り、姫路赤十字専門学校を卒業した誇りを持つ』という言葉を生きていく上でのよりどころの言葉の一つに付け加えてくださいますようお願いいたします。


2014年 3月 10日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三