院長徒然日記

院長徒然日記

No.187 初夏の漂い


今年はオリンピックも開催され、良い年になると期待して新年が明けました。しかし年が明けると、中国武漢で新たな感染症が発生したとニュースが飛び込んできました。当初対岸の出来事と多くの国民は思っていましたが、ダイヤモンド・プリンセス号が横浜港に着岸してからは日本でも現実味を帯び、日本で感染者が出てからはコロナ禍で世の中暗いニュースばかりです。テレビでは朝起きてから、夜寝るまでどのチャンネルでもこのニュースで持ちきりです。社会も自粛で街は人気が消えて、まるでゴーストタウンといった状況です。人々の気持ちも内に籠り閉塞感が続いています。ふと気がつくと3月、4月は過ぎ、既に5月を迎えていました。この間何をしていたか予定表をめくり振り返ると、1月から5月までの出張、会議、講演会などはほとんどが中止となり、WEB会議、書面決済などに変更されていました。年度終わりから、年度始まりは会議、面会訪問などが特に多い時期で出張が連日あるのですが、今年は病院の外へ出る機会は全くと言っていいほどなくなっています。

季節の移り変わりに目をむけると、この間冬が過ぎ、春が過ぎ、そしていまは初夏を迎えています。初夏の漂い真っ只中で、穏やかな天候が続いています。さわやかな風も漂っています。病院にはいろいろな草木が植えられていますが、4月初旬には桜が花を咲かせ、葉桜となり、これに合わすかのように草木は夏に向かって日々緑色が深くなり、鮮やかに変化しています。病院入り口ではツツジの花がわたしたちを出迎えてくれています。中でもハナミズキは季節ごとに目を楽しませてくれますが、この穏やかな初夏には白色、赤色、ピンク色と透明感のある色彩を放つ花でもてなしてくれます。この時期病院の建物を背景として映えるこの木の姿をわたしは大変好んでいます。

世の中も、またわたしたちの病院も“コロナコロナ”の毎日で、季節の移り変わりから目を遠ざけていました。こんな時だからこそ自然を愛で、気持ちにゆとりを持ちましょう。ストレスを少しでも和らげて、新型コロナウイルスについて理解し、正しくこのウイルスと共生する生活を考えましょう。

2020年 5月 11日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三