院長徒然日記

院長徒然日記

No.185 職員の医療人としての行動に感謝

 世界中そして日本も国難とも言うべき新型コロナウイルスとの闘いをしています。
1月下旬新型コロナウイルス感染症が日本で現実に問題となった当初、わたしたちの病院対応について職員と情報共有をしました。

①病院は大学病院と同等の機能を有しているとしてDPC特定病院群に指定されており、総合周産期母子医療センター(ハイリスク出産の全ての受け入れ)、地域がん診療拠点病院(高度型)、救急医療(地域で最多の救急車受け入れ、小児は24時間365日全て受け入れ)等々高機能医療を地域に提供する。
②これに加えて今回感染症指定医療機関でもありますので新型コロナウイルス感染患者には感染症指定病院として感染病床で入院加療を行う。
③地域で病院の役割は、感染患者の感染病床での入院加療を重点的に行い、本来の一般診療機能を維持することである。これは行政、医師会、医療機関間で取り決めされている。 以上3点を情報共有し、高機能医療を提供している現場に患者さん含め地域住民、出入りする業者、当然職員も含めウイルスを持ち込まない対策をとり、本来の医療の機能低下をさせないよう院長として全職員へお願いしました。当院の本来の機能が低下ないしダウンすると、地域に対して多大な迷惑をおかけすることになります。例えば小児部門が機能ダウンすると地域の小児医療を担う施設は全くなくなります。周産期部門が機能低下すると地域で安心してお産ができなくなります。
 その中でわたしたちの病院の現場では職員が昼夜なく新型コロナウイルスと闘っています。感染病床では感染患者を粛々と受け入れ治療を行なっています。ウイルスを持ち込まないように粛々と行動しています。このため面会禁止としたり、発熱、感染症が疑われる患者さんはテント診察へ誘導するなどしており、住民の方に迷惑おかけしていますがご理解をいただいています。今後状況によりさらなる対策も既に検討済みです。

 一般病棟そして外来部門は感染病棟とは完全に区切られておりますが、感染した患者さんが一般病棟に紛れ込まないようにすることは想像する以上に大変な業務となります。本来の病院機能を維持し、地域住民へ迷惑がかからないように、病院内で取り決めを行い、日々変わる地域状況に応じてその取り決めをより良いものにバージョンアップしています。 しかしこの状態が連日昼夜なく続いていますので、職員の疲労感には大変なものがあると思います。しかし“地域医療を守る”の共通認識のもとに職員が奮闘してくださっていることに、職員の身を預かる院長として“感謝”の念でいっぱいです。

 有難いことに当院では今のところ院内で感染者は発生していません。しかし日本の現状を見ますとほぼ無症状の市中感染者が多発しています。更なる対策も打ち出しますが、そのためには職員のみでは十分ではありません。来院者、地域住民の方々のご協力なくして地域医療は守れません。よろしくお願いします。
 住民の方々の精神的ストレスが過重化していることは理解いたします。しかし職員は医療人として精いっぱい仕事を粛々としてくれています。誤った風評により職員を感染者扱いだけはしないようにお願いします。職員は身を守る訓練も受けておりますし、決められた手順により防護対策も行っています。
 こんな中ある老齢開業医から医師会員に配給されたマスクや防護服を寄付していただきました。ありがたいことです。                            

2020年 4月 9日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三