院長徒然日記

院長徒然日記

No.178 川面に映える冠雪の逆さ富士
富士川の逆さ富士
富士川の逆さ富士
 今年最後の東京出張で新幹線に乗車しています。決まってE席に座り、新しい年を迎えるに当たって医療機関への広報誌、院内職員への院内誌、そして職員向けの年頭の挨拶などの書き物をしながら過ごしていました。
富士山を見ることができる時間帯になると、いつもの様に写真に収める準備に取り掛かります。静岡あたりから今日は空気も透き通っており、雲ひとつ見当たりませんので、見事な富士山を捉えることができるとワクワクしながら、トンネルを通り抜けるのを待っていました。すると期待通り空は青く透き通っていました。わたしが写真スポットとしている富士川にかかると青い空を背に真白い冠雪の富士が綺麗に浮かび上がりました。しかも富士川の川面に逆さ富士が映えていました。富士五湖に映る有名な風景とは違った趣があり、偶然にも水面に富士の姿をとらえたのは幸せでした。「逆さ富士」は特に縁起が良いとされており、令和元年を終えようとしているこの時期に素晴らしい景色を思いもかけず眺めることができ感動しました。

この一年を振り返ると、わたしにとり一抹の不安からスタートした年でした。それというのも病院三役体制の大幅な変更が今年ありました。3月末をもって長年ともに病院で診療を助け合ってきた副院長が二人、そして事務部長が定年退職されました。副院長とは、わたしたちの病院に整っていない、あるいは機能不十分な組織体を職員の力を借りて新たに作り出したり、充実させたりとまとめ役として大変な尽力をされ、一定の基礎を固めてくださいました。そして4月からは新たに3名の副院長、そして新しく事務部長が加わり、院長のわたし、副院長4名、看護部長兼副院長、事務部長の新三役体制と大きく変わることになりました。

今の日本は少子・超高齢社会に突入し、様々な課題が浮き上がり、大きな変革期に入っていると言えます。医療界においても同様で、大きく変化を求められる時代となってきています。これを病院内に置き換えると、職員間の協働作業、つまりチーム医療を充実発展しなければ時代の要求に対応しきれない状況となっています。どの様な組織でも体制が大きく変わると、機能が停滞することはよく耳にすることです。大事な時期に停滞することを最も不安に思っていましたが、新しく加わっていただいた三役は、職員の気持ちをまとめ、それぞれの役割を果たしていただき、後退することなくどうにか全体として前へ進めることができた一年であったと考えています。今年の流行語“One Team”ではありませんが、病院一丸となって、職員皆が知恵を出し合って医療の変革期を乗り越える体制の芽生えが感じ始められる年でありました。

院長たるもの病院組織も、また職員のモチベーションが継続することを常に心の隅に願い続けています。今年を終えるにあたり、縁起の良い逆さ富士を写真に収めることができました。来年も病院内では嬉しいこと、心配なことが日々生じ、色々と課題は出てきますが、その度ごとに悩みながら職員の手を借りて乗り越え続けたいと念じつつ、今年の日記を終えます。

2019年 12月 20日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三