院長徒然日記

院長徒然日記

No.172 医療人の熱い想い

8月と9月、2回にわたって地域連携カンファレンスを当院で開催しました。今回のテーマは救急搬送事例で1回目は心臓血管障害、2回目は脳血管障害に関するものでした。病院外からは救急隊員はじめ、リハビリ病院、地域医療機関と地域介護施設などの医療関係者、および当院の職員が集まりました。2回とも勤務を終えた後の夕方6時半から開始したにもかかわらず、院外より100名を超す参加者があり、当院職員も含めて200名を超すといった大盛況な会となりました。当初会場を大会議室と予定していましたが、全員が入ることが出来ず、急遽別の会議室にもモニターを設置し会場としました。
先ず救急隊員による救急搬送した症例報告がありました。救急現場に何分で到着、現場での患者の評価、応急処置をしながらの救急病院への連絡、そして搬送経路の選択等の報告がありました。当院へ搬入後の診断、治療、処置後の経過について最新の治療法等の講義を交えながら当院担当医師の説明があり、次に当院看護師から急性期病院でのリハビリを含めた管理、そしてリハビリ病院、回復期病院へのつなぎについての報告がありました。続いてリハビリ病院の理学療法士から入院時の評価、治療計画、退院時の評価、そして在宅へのつなぎについて報告がありました。 この間各職種の方は熱心にメモを取られていました。他の職種、医療機関の現場で何を考え、何が行われているか、お互いを知り理解を深めることになり、顔の見える関係を形成することが出来ます。このカンファレンスが貴重な体験になることを実感しました。

多くの地域で救急医療の現場では様々な問題を抱えております。わたしたちの地域も例外ではありません。2回のカンファレンスを通して、救急現場で働いている職員は、与えられた条件の中で、救急医療をどうにか良い方向にむけたいといった熱意を感じ取ることが出来ました。医療に携わる人は、困っている人に一人でも多く喜んでもらいたい、これを通して社会に貢献し、自らのモチベーションにしたいといった気概を基本的に持っています。多くの職種が一同に集まり熱心に議論している姿から熱い想いをもって救急医療に取り組む姿に心を打たれました。
さらに医療政策として、各医療機関の機能分化が進められています。今回の2事例の報告より、救急隊、急性期病院、回復期病院そして在宅へと、様々な職種がかかわり、施設間での連携を深化させてそれぞれの患者さんにとり、また医療経済の面からみても、今後の医療の在り方を現実的に見せていただくことにより、わたしたちの地域でも機能分化が進みつつあることを目の当たりにしました。

2019年 9月 27日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三