院長徒然日記

院長徒然日記

No.166 『ボスが今、試される。』

今月20日兵庫県医師会女性医師の会主催の男女共同参画フォーラムが、“ともに羽ばたけ”をメインテーマに開催されます。そこでイクボス大賞の表彰が行われ、わたしたちの病院もその一つに選出されました。表彰を受けるとともにシンポジストとして病院の取り組みについて発表し、討論することになっており、今そのためのスライドづくりなど準備に追われています。

昨年、文部科学省前局長が東京医科大学に便宜を図る見返りに、息子の試験得点を不正に加点させ、「裏口入学」させたという事件が明るみに出ました。これをきっかけにいろいろな大学医学部で女性受験生に不利な得点操作が行われている実態がクローズアップされました。「女性は年齢を重ねると医師としてのアクティビティが下がる」というのがかかる得点調整を行なっていた理由のようです。女性の活躍を促進するべく様々な方策が講じられている昨今の状況に鑑みても、これは女性差別以外の何物でもなく断じて許されません。
女性医師の占める医師国家試験の合格者は2016年21.1%、2018年34%です。わたしたちの病院では女性医師は25%~30%で、若い年齢層ほどその割合は高くなっています。この値は市中病院では比較的高い割合となっています。確かに女性医師では結婚、妊娠・出産が離職希望に大きく影響しています。しかしこれからの少子高齢社会、女性医師の役割は大きなものがあり、子育てしながら働きやすい職場環境づくりを推し進めることが重要な鍵となります。妊娠中の当直免除、育休中の代替要員の確保、育児中の勤務形態の考慮、保育所や病児保育といった育児支援などの環境整備は必須のものと考えます。

『ボスが今、試される。』は、赤十字病院グループ院長が“イクボス宣言”し、多様性のある職域環境整備を決意表明した時のキャッチフレーズです。働き方改革の本質は、意識や企業風土そのものの問い直しと、これと並行して生産性向上の取り組みであると考えます。女性が生き生きと活躍するには、組織として改革が必要であり、取り分け院長の意識改革が重要でありイクボス宣言へとつながっています。わたしたちの病院の事業目標は『働きたい・治療を受けたい病院造り』であり、この観点から女性医師が活躍できる環境整備に取り組んでおり、これらが認められ今回の表彰に繋がったものであり、職員一同で喜びたいと思います。

2019年 7月 11日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三