院長徒然日記

院長徒然日記

No.133 人は育つもの

新年度が始まり、新入職員、また部署の異動があった職員にとって、この4月はあっという間の一か月であったと思います。環境が変わり、やる気がある反面、不安を感じながらも、その環境に早く馴染もうとされたものと思います。気を張り詰めていただけに疲れが一気に噴き出した頃に、今年の長いゴールデンウィークは、体も心もリフレッシュするには良い休暇であったことでしょう。そうは言っても新しい環境で、自分本人が期待していること、また周囲から期待されていることに対応できるか多くの人は一抹の不安を抱いた連休であったかもしれません。

連休中にあるコラムを読んでいると興味を惹かれる内容を見いだしました。それはモチベーションを左右する要素として客観的理由(人からどう思われたいか)と主体的理由(自分がどうしたいか)の違いについて解説されており、「もっと良いものを作りたい」「問題解決能力を高めたい」など、主体的理由を目的に掲げて行動すると、自分でコントロールできる領域が大きく広がり、モチベーションを一定に保つことができるのだそうです。それに対して、自分は上司や同僚からどのように評価されているかを基準として行動すると、主体性が薄れ意欲を高く維持できないそうです。
これを読んで、どこに書かれていたか忘れましたが、「人は育つものである。本人が気づかなければ育たない。」の言葉を思い出しました。環境が変化し「期待」に対してどのように応えようかと不安を抱いている職員に対して、とても参考になる内容ではないかと思います。課題に向かうとき、「出来ない」と否定的に対処するのではなく、「どうしたら良くなるか」と能動的に答えを追い求め続けることが、モチベーションを維持することであり、本人が育つことに繋がることになります。
管理職として、わたしからの答えは環境を整えることであり、そのような機会を職員に可能な限り与えることと考えます。

もしわたしが職員から、「私に何を期待していますか?」と問われる機会があったら、「あなたは、あなた自身の未来に、どのような期待をしているのですか?」と問いかけてみたいと思います。
 

2018年 5月 8日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三