院長徒然日記

院長徒然日記

No.14 赤十字と国際活動
▲津田係長への花束。本当にお疲れ様でした。
▲津田係長への花束。本当にお疲れ様でした。

 津田香都看護係長さん6ヶ月間大変お疲れ様でした。日本赤十字社はフィリピン赤十字社と協力し、2006年よりフィリピン共和国キリノ州において保健医療支援事業を実施していますが、2011年4月からオーロラ州ディラサグ郡でもこの事業を始めています。当院看護師津田さんは3月27日~10月7日までの6ヵ月間、この保健医療支援事業のため派遣され、この度任務を無事終えて帰ってこられました。

 フィリピンでは今年8月台風による2度の災害に襲われ、33人が死亡、290万人以上が被害を受けるという深刻な事態となりました。フィリピン赤十字社は直ちに救援・救護活動に入りましたが、日本赤十字社も被災者支援に協力をしました。保健医療支援事業でたまたま居合わせた津田さんも救援活動に従事することになりました。私たちの病院を代表して国際活動に参加されご苦労されたことを感謝するとともに、誇りに思います。

 赤十字社の国際活動は多岐にわたっていますが、赤十字社職員として、今回津田さんが関わった災害マネジメントについて、ほんの一部を紹介したいと思います。世界では災害や紛争が絶え間なく起こっており、これらにより人々の大切な命や財産は一瞬にして奪い去られます。赤十字社は189の国や地域に広がるネットワークを利用して、人々の苦痛を軽減し、予防するため様々な活動をしています。大規模な災害や紛争が発生すると、被災者に対する医療や衣食住といった、救援活動が必要となりますが、赤十字社は迅速に仮設診療所の機能を備えた緊急対応ユニット(基礎保健・医療型ERU)を被災地に派遣して医療活動を行うほか、食糧など各種救援物資の支援を行っています。また多様化する災害状況に有効に対応できるツールを開発するとともに、必要な機材の整備と人材の育成を図っています。津田さんもこの一環として保健医療支援事業に参加していました。

 日本赤十字社に寄せられた義援金の多くは緊急救援に引き続く復興支援に充てられており、救援から復興までを一連のプロセスでとらえ、緊急救援後の災害による直接的被害からの回復(復旧)に努めています。それだけでなく、被災者の人々が従来から抱える災害や疾病などの脆弱性への取り組みも復興支援の一環としてとらえ活動しています。また被災者の生活再建の支援などのノウハウの獲得と事業管理能力の向上にも努めていますが、多くの開発途上国では、災害への備えが不十分であり、このために干ばつや水害などに苦しめられています。地域に根ざした災害に強い社会を目指し、災害対策(防災)に力を入れています。

  私たちの病院には災害救護での活動を願う職員はたくさんおられます。国内災害救護だけでなく、国際活動にも積極的に参加できる病院になりたいものです。


2013年 10月 9日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三