院長徒然日記

院長徒然日記

No.130 忙しいからこそ考える

3月には恒例の病院内行事として看護部成果報告会、初期研修医終了発表会があり、今年も興味を持ってそれぞれの発表会を聞かせていただきました。 看護部では各病棟、委員会などの部署で、年度始めに問題点を拾い出し、その解決策を確立することを目標として、1年間の取り組みの成果を報告するものです。 初期研修医修了発表会では、研修指定病院である当院での2年間におよぶ研修で学んだこと、感謝、今後についての抱負を16名の研修医が一人一人発表する内容です。

研修医の発表では内容そのものは医療そのものについて学んだことよりは、研修中の生活面についての発表が多く見受けられました。最近の研修医は、学生時代の教育が進んだこともあり、医学の知識は素晴らしいものがあり、また研修意欲も見受けられ、プレゼンテーションが実に巧みで今後の成長が楽しみです。 わたしが特に関心を持ったのはそれぞれが個性に満ち溢れた内容であったことと、大変忙しい研修期間であるにもかかわらず、ただ単に忙しさに忙殺されることなく、実に有意義に楽しく生活している様でした。わたしが40年前に経験した研修医時代とは全く異なった空気を醸し出しています。

急性期病院での職員はどの職種も大変忙しく、しかも命を取り扱う性質上大変なストレスの中、日々多くの業務をこなしているのが現状です。目の前の業務を遂行するだけで日々を過ごすのではなく、現場の看護師が問題意識を持ち自発的に課題を見出し、業務改善を行っていること、しかも改善効果を数値化して見える化している点、さらには改善することが患者満足度を上げることに繋がる効果を実現していることに管理者として感謝する気持ちでいっぱいです。 最近の傾向は看護師だけでなく、栄養士、薬剤師、看護助手そして医師など他職種の職員を巻き込んで協働している発表が多く見受けられるようになり大変嬉しく思っています。

“時間がないからできない“ “忙しいからできない”といった言葉をよく聞きます。本当にそうでしょうか? “忙しいからこそ考える”が本来の姿であり、今行っている業務を一度棚卸し考えることが重要であると常日頃考えています。今までの仕事のやり方をそのまま続け、できないと言い続ければ、少なくとも現状を変えることはできません。できない理由を探すのではなく、やってみるという一歩を踏み出すことが大切です。この点で最近の若い研修医、看護師はわれわれの時代よりはるかに進歩的であり、安心できるかもしれません。またそうであって欲しいと期待します。

2018年 3月 28日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三