院長徒然日記

院長徒然日記

No.115 医療の質向上を目指して


社会が成長することにより、そこに暮らす人たちの考え方も次第に変化し、これに合わせて社会の仕組み、組織の在り方も自然に変わることが、当たり前の姿と考えます。大上段に構えましたが、わたしたち医療に携わるものとして、医療に対する住民の考え方、意識も当然変化し、要求が高まってきています。さらには変化のスピード感も最近特に増してきていることを実感します。これに相応して病院組織も、そこで働く職員一人一人も変化しており、またそのように努力もしてきています。特に病院は、過去、今、未来の人生を背負った“人”に健康、生命といった重要な側面に係る立場にあり、多方面に配慮した変化が求められています。この観点で普段から安心で安全な医療を提供できるよう日々医療の質向上に努めており、これを病院の文化として受け継いできています。

『井の中の蛙大海を知らず』ではありませんが、自分たちが行っていることを、自分たちで評価することは大変危険なことです。医療は決して独りよがりになってはいけません。広い世の中と比較して、自院の立ち位置に会った変革をすることが求められています。そのためには外部の目から組織を観ていただき、評価を受け、改善することが重要となります。検査部門、環境部門、経理部門など個々の部門においては定期的にいわゆる外部監査は当然受けています。そのうえで病院組織全体の運営管理および提供される医療について、中立的、科学的・専門的な見地から評価されることが、医療の質向上には欠かせないものです。その一つとして、日本の多くの病院が日本医療機能評価機構の審査を受審しています。この審査をわたしたちの病院も先日2日間にわたって受けました。

普段行っている内容を外部の目から見て評価してもらうのですが、やはりいわゆる“試験”を受ける気持ちはぬぐいきれません。試験に向けて準備もしますし、当然職員も普通の人間ですからプレッシャーも感じます。わたしもその一人でした。受審半年に近づくにつれ、職員全体のストレス、特に担当職員のストレスは相当高まり、大袈裟に表現すると病院内の空気が異様に感じられる程になりました。審査は順調に終えることができました。あとは2か月後の結果を待つのみです。

審査終了と共に職員は大きな達成感も抱いたようですが、それ以上に脱力感のほうが勝っているようでした。大変ご苦労様でした。
職員のこの姿を見ると、病院をあずかる院長としては頼もしいばかりで、安心で安全の質の高い医療を提供できるとともに、病院に新たな文化を積み重ね、繋いでいけることに感謝します。

2017年 9月 15日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三