院長徒然日記

院長徒然日記

No.97 変わるということが生きるということ

今年数えで65歳となり、高齢者の仲間入りをしました。身体もこれと言った病気もなく、仕事も充実しており、ストレスも特に抱えておりません。高齢者となった実感は全くと言って良いほどありません。しかし事実は事実として、私なりにこれから高齢者としていかに生きるか、どのようにすれば生き甲斐を持って生きることができるか、正月休みは考えることに充分時間を費やすことができる大変ありがたい時でした。

一般的に、高齢者は経験を積み、様々なことに熟達しているとされ、その豊かな経験と、これによりもたらされる勘は、学習により得られる知識や、練習によって習得する技能を超えた効率性を発揮する存在として敬意を払われています。これら豊かな経験を次世代の人は学び、さらに後代に伝えることが大切であると言われています。いま、働き方改革で議論が深められていますが、 高齢者が社会に何らかの形で参加することは高齢者自身にとってもうれしいことであり、意義があると考えます。ただし高齢者であるからこそ、現役時代とは異なり、より生きるとはどのようなことであるか考えた生き方、単なる現役時代の延長ではない生き方をしたいものです。

生きるとはどのようなものでしょうか。人により様々な答えがあり、また必ずしも一つの答えではなく、多くの答えがあるものと思います。普段から何となく考えていたことを整理しながら、“変わるということが生きるということ”、これがわたしにとっての一つの解答であり、これからの生き方であるとの結論に達しました。
人、社会は常に変化し、良い方向に進歩しています。またそうであると信じたい気持ちです。変化することは大きなエネルギーを要しますが、できない理由を探すのではなく、どうしたら現実が、生きがいが一歩でも前進するように行動するかが大切です。何もかも変えるのではなく、要は変えるべきものは変える大胆さと、残すべきものは残すという現実性とをどうバランスさせるかが問われていると思います。人にとって変化することが生きることであり、組織にとっては変化しなければ衰退があるのみで、継続はありません。

高齢者になりましたが、変わり続けることで生き生きとした人生を送ることができ、わたしもそうでありたいと思います。ある一定の年齢に達してから、人は行動を変えることは困難であるといわれていますが、自分を振り返り、いろいろ変えるべきところは自覚しているつもりです。まだまだ未熟なわたし、変わるところはいくらでもあります。今年は何を変えようかなと色々思いをめぐらした正月でした。

2017年 1月 4日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三