院長徒然日記

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No.150 グループワークの様変わり

スモールグループにわかれ、テーマを決めディスカッションをするいわゆるグループワークを最近いろいろなところで取り入れています。一人ひとりが自分の意見を出し合い、結論を導き出すといったもので、メンバー間相互の影響を受け、個人が変化(成長、発達)することを期待しています。

わたしたちの病院でもこの手法を取り入れ、活発に活動するようになり、一定の効果が得られています。わたしを含めた世代はこのような手法で議論した経験は少なく、苦手意識を持っています。しかしながら若い世代の職員は抵抗なく議論に入っているようです。
そのグループワークディスカッションで最近の若者の素晴らしさに触れ、日本の未来も捨てたものではないと実感させられることがありました。それは二つの研修会を見比べることで、如実に現れました。

一つは全国の赤十字病院長の集まりがあり、主に病院マネジメントの講演を聞いた後に、6人前後のグループにわかれ、その講演内容からテーマを選びディスカッションをするものです。同世代の院長先生方の集まりですので、わたしと同様苦手意識を持たれているとは思いますが、どうにかこの手法を使ってある一定の結論を導き出すことはできました。
二つ目はこの翌日全国の赤十字病院から180名の臨床研修医(25歳前後)が集まり、研修会が催された時のことです。この研修会にわたしを含めて14名の院長、そして8名の副院長がファシリテーターとして参加しました。ちなみに2018年の医師国家試験合格者は9000人強で、そのほとんどが臨床研修医となり、その内500人強が赤十字病院グループで初期研修を行っています。その500名を3回の研修会にわけて開催されますが、今回は180名が参加していました。

まず最初に本部長より、赤十字社についての歴史、赤十字活動、赤十字病院、そして災害救護活動の実際などについての講義がなされ、赤十字とはどのような組織であり、活動をしているかを知る良い機会になったのではと思います。続いて2名の講師による医師としてのキャリアの積み方、役割、地域医療での関わり方など、人として、また医師としての基本的心構えについての講演があり、成長する糧になったと思います。

その後、18グループに分かれ、3つのテーマについてグループワークを行いました。ここからが若い世代の先生方の素晴らしいところです。全国の異なった病院から集まっていますので、ほんの1時間前には全く面識がないにもかかわらず、スムーズに役割分担を決め、ディスカッションに入っていました。しかも名々が臆することなく意見を出し合い、しかも内容も的確な指摘をし、発表のためのまとめもしっかりと出来ていました。時間も決められたとおりに終了し、ファシリテーターであるわたしの出る幕は全くありません。この研修会には毎年参加していますが、このような傾向は年々強くなってきており、良い傾向と考えます。

わたしたちの世代と若い世代を比較すると二つの研修会を通して世代間の違いが如実に表れています。このことは世の中の変化によるものか、教育方法が変わったのか、いづれにしても日本の未来は捨てたものではないと実感するとともに頼もしく思われました。

2018年 12月 6日 姫路赤十字病院 院長 佐藤 四三